むつみ乳児保育園  むつみ幼保連携型認定こども園
社会福祉法人 睦福祉会 むつみ乳児保育園&むつみ幼保連携型認定こども園
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むつみプラスone【2025年1月】

 雪の少ないお正月でした。お正月気分も抜け、みんなが登園し始めた1月中旬、降り続いた雪で園庭も雪遊びに格好な状況になっていました。その日は朝から吹雪気味に雪が降っていたのですが、10時過ぎ頃きれいな晴れ間が見えました。それまで室内でいろいろなことをしていたこども園の子ども達がいそいそと準備をして次々と園庭に出て行きました。ところが、お日さまがだんだん見えなくなり、雪が降り始め、風も出てきました。ランチタイムが近づいて園に帰り始めたら猛吹雪になりました。2・3歳児さんは、顔中雪まみれになり、ひとり泣き始めたらほぼ全員大泣きの状態で帰ってきていました。中には片足を雪に取られて長靴が脱げてしまった子もいて大騒ぎな状況でした。最後になったのが年長児で泣くどころか、「何で園に戻らなければいけないの!?」と不満たらたら。職員に「今日は、給食をいつもより早めに食べて、俳句のある日なんだけど」と言われ、「五七五の先生たちの日か」とちょっと考えていたのですが、早く帰って給食食べようと言いいながら園に帰っていきました。

 

 こんな子ども達の様子を見ていて子ども達の成長ってすごいなと今更ながら感じました。2歳児さんたちの様子は子どもだったら当然の反応と思います。年長の子達は、もしかしたら大人も大変と思うような状況でも自分たちのできることを知り、まだ楽しめると思ったのでしょう。この子達も2歳児の頃は今日の2歳児さんたちと一緒だったと思うと、この2~3年の体験はとても重要なことだったと思いました。
 また、もっと遊んでいたいという思いと次の予定がある。子ども達自身、どうしようと考えたことと思います。そして、自分達で決めて遊びを続けることをあきらめ、気持ちを次の予定に切り替えることができました。「イッキュウセンセとトモコセンセイが来てくれるんだものね」と言って完全に切り替えて行動していました。身体的にも精神的にも大きな成長が感じられた出来事でした。
「熱い、寒い、冷たい、眠い…」生理的な苦痛・不満や「やりたい、欲しい…」という欲求を通そうと大泣きしたり大暴れりしていた子ども達が色々な体験をしていくうちに自分自身でコントロールできるようになっていく。楽しいこと、嬉しいこと、いやなこと、つまらないこと、つらい思い、時には仲間と大喧嘩をしたり…色々な体験が、子ども達自身の財産となり成長にはとても大切なことだと実感しました。ご家族のご理解をいただきながらご家族と一緒にこども達ひとり一人の成長を確認しながら活動して行かなければいけないと再確認いたしました。 そんな年長児さん達が、お母様・お父様達にお茶を差し上げる『むつみ茶会』を開催いたしました。表紙の写真がその際の年長児さん達です。参加いただいたお母様・お父様達はどんなご感想だったでしょうか?

 昨年、亡くなられた谷川俊太郎の『みみをすます』を今年の発表会で年長児が群読します。この群読がむつみの発表会の演目となって20年近くなります。
同じ詩なのですが、その年の年長児の特色が出ているような気がして楽しみにしているプログラムの一つです。。
 『みみをすます』は、1,000文字以上のひらがな詩です。子ども達は、自分の読む場所を自分で決めるのが基本です。決めれない子には職員が相談にのりながら決めていきます。ひとりで読む、複数で読む、みんなで読むその年によって違ったりしますが、原則的にはこの手順で進められ、練習をし、本番を迎えます。
 自分のパートをなかなか覚えれない子は、います。逆に自分のパート以外も覚えたり、全文を覚えてしまう子もいます。練習していくうちに、つっかえてしまったり、途中で言えなくなった子が出てくるとみんなで合図を送ったり、こっそり教えようとする子が出てきます。
 子ども達の中に、自然にみんなで最後まで詩を読み通そうとする思いが出てきている証拠と思います。みんなで聞いてくれている人達(ご家族の皆様)に聞いてもらいたい、伝えようという思いを共有して当日のステージを目指して活動しています。
 ひらがな詩ということでひらがなに興味を持ち、読み書きができるようになるということを目的と考えられがちですが、それ以上にみんなで同じ思いを持ち、互いに息を合わせ、困って立ち往生している仲間を助け合って最後までやりとげる。そして、聞き手(相手)にどんな思いをどう伝えるかみんなで考えるということが経験できるとても大切な活動と思っています。当日の年長児の様子をどうぞ楽しみにご覧になってください。特に年長児のご家族にお願いです。つっかえたり、間違えたとしてもあれがダメあそこが間違えていたということよりもあなたのこんな気持ちがよく伝わってきたよというような感想を子どもにお伝えください。詩の中に出てくる言葉や単語はご家族でも想像のつかないものがあると思います。お子さんと一緒に想像したり調べてみたりして子ども達との遊び学びのひと時にしていただければ私共もこの上ない喜びです。

小中高生の自殺527人
厚生労働省によると去年1年間に全国で自殺した人は、暫定値は2万268人で、前の年より1569人減り、1978年の統計開始以降2番目に少なくなりました。また、小中高生の自殺者数は527人で、前の年から14人増え、1980年統計開始以降で最多となりました。内訳は、小学生が15人、中学生が163人、高校生が349人となっています。(新聞報道による 一部抜粋)

 本文を書いていた時に上記の報道がありましたが、改めて我がこども園の子ども達にはこの可能性は極めて少ないと感じました。
 それぞれの事情がよくわからず簡単には言えませんが、読み書き計算のような力よりも失敗してもあきらめず現状を冷静に見極め、違う方法にトライしたり、助けを求めていくコミュニケーション力が育まれていれば、自死(自殺)は選ばないと思うからです。この報道のような悲しい結果にならないよう私共もご家族の皆様とともに子ども達の育ちを支えていきたいと思います。

社会福祉法人 睦福祉会

むつみ乳児保育園
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-27
電話番号 / 0182-38-8020
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)

むつみ幼保連携型認定こども園
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開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)
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