他の子のために
『新しい発見を楽しもう』と言うテーマのもと一年間を過ごしました。子どもたちは室内でも、戸外でも遊びを通してたくさんの発見をし、心も体も大きく成長しました。四月には這い這いで散策していた子も力強い足取りで歩けるようになりました。
誘導ロープで園周辺の散歩に行った時です。歩いていると「かーか」「はっぱ、あった」と見つけたものを指さしだけでなく、言葉でもみんなに伝えます。私が「〇〇あったね」と伝えると、どの子も嬉しそうに微笑みます。また散歩を重ねることで、「お水、いっぱい」「お花、あった」など前回の散歩では少しだった側溝の水の量が増えていたことや花が咲いていることに気が付く子もいます。周りの景色の変化に気がつける子どもたちの観察力の鋭さには驚きました。
また散歩の準備をしている時も、「○○ちゃんの」と自分の準備よりも先に、他の子の帽子を手に取って渡してくれます。自分たちが一歳児からしてもらったことを、今度は自分たちがやってあげようとしています。自分たちが優しくしてもらった経験があるからこそ、自分よりも年下の子に優しくできます。しかし自分で帽子を取りたかったとトラブルになることもあります。そのトラブルも子どもたちには大切な経験です。自分でやりたい気持ち、やってあげたい気持ちのどちらも大事にしながら、今後も子どもたちと関わっていきたいと思います。
四月からは憧れの一歳児です。どんなドキドキ、わくわくが待っているのかが楽しみです。
〔今月の保育の評価・反省〕
子どもたちがお話をしている時に、相づちをうったり、私たちも単語で伝えたりすることで、子どもたちも意欲的に声を出したり単語が増えたりしました。
手遊びや簡単な歌など真似て一緒にできるようになりました。
(小田島 千鶴)
好きなことを思いっきり!
この一年間、子どもたちはたくさんの遊びをしてきました。初めて見るものにすぐ手を伸ばせる子、他の子が遊んでいる様子をじっと見てから手を伸ばす子と反応や遊び方は様々でした。 園庭では草花を見つけて摘み取ったり、虫の声に耳を澄ませその姿を探したりしました。散歩にも出掛け、自動販売機やワニのイラストを発見したり仁坂公園で遊んだりもしました。戸外でたくさん遊んだ後に、給食を食べながら眠っている子もいましたが、今では体力がついて「おかわりください」の声があちこちから聞こえてくるようになりました。室内でもたくさん遊びました。箸遊びや紐通しなどの指先遊び、水遊びや絵の具遊び、小麦粉粘土でもたくさん遊びました。
初めは上から押したり引っ張ったりするだけでしたが、小さくちぎったり丸めたり、組み合わせてケーキやアイスクリームに見立てて遊べるようにもなりました。その遊びの中では子どもたち同士のトラブルが起きることもありました。玩具の取り合いから押し合いになることもありましたが、少しずつ言葉で伝えられるようになりました。どうしたいのかを話そうとする子、間に入って頷きながら背をさする子がいて、私たちが間に入らずともトラブルが解決することも何度かありました。
四月からはいよいよこども園での生活が始まります。ドキドキ、わくわくと同じくらい不安もあると思いますが、乳児保育園で様々なことを経験した子どもたちなら乗り越えられると信じています。
〔今月の保育の評価・反省〕
『自分で』の気持ちが大きくなってきました。着替えや遊んだ後の片付けなど、子どもたちがやろうとしている気持ちを大事にしました。
天気の良い日は散歩に出かけました。ふきのとうを見つけ、春が近づいてきていることを感じました。
(高橋 麻衣)