むつみ乳児保育園  むつみ幼保連携型認定こども園
社会福祉法人 睦福祉会 むつみ乳児保育園&むつみ幼保連携型認定こども園
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むつみこども園の2023年11月の様子

らいおんグループ
みんなのために・・・

 「今日もらいおんグループで遊べる?」と子どもたちからグループ活動を楽しみにしている声が多くなりました。グループのみんなで赤坂総合運動公園まで歩いたり、自分たちが使うベッド準備を行ったりと異年齢を通して、上の学年の姿を見たり教えてもらったりして大きく影響を受けています。その中ですごく『素敵だな』と思った関わりを紹介したいと思います。

 

 ある日、以上児室で活動が終わった後、らいおんグループでベッド運びをすることになりました。初めてベッド運びをする年少児や二歳児をはじめ、戸惑っていました。年長児や年中児が運んでいるのを見て「もてるかな」と不安な表情の子や「やってみる」とつぶやく子もいました。「二歳さんはじめてだねー」と話をすると「〇〇ちゃんおいで」「いっしょに運ぼう」と優しく誘う声が聞こえてきました。ベッドを運ぶときに二歳児や年少児の高さに合わせてベッドを持つ位置を低くしている年中児や年長児の優しい姿がありました。

 その日だけでなく、何回かベッド運びをしていく中で、私たちから「ベッド運びありがとう」と感謝の気持ちを伝えると「どういたしまして」や「いっぱい運んだよ」と嬉しそうに教えてくれます。またその嬉しい気持ちを他のグループの子や保育者にも「ベッド運びしてきたよ」と嬉しそうに報告している姿も見られました。その姿から子どもたち自身、『みんなの為に何かをした』という嬉しい気持ちが大きく芽生えているように感じました。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 赤坂総合運動公園に散歩に行ったとき、二歳児や年少児に「あとすこしだよ」などと声をかけたり、リードする年中児や年長児の姿が見られました。上の学年のそのような姿に異年齢を通して毎日影響を受けていました。

(高橋 彩夏)

 
さめグループ
みんなで遊ぶって楽しいね

 初めはグループ内でも、それぞれの学年ごとに固まって遊ぶことが多かったように思います。グループとして活動する中で、年上の子が年下の子の手洗い、うがいの準備を手伝ってくれたり、同じグループの子がわかってきて名前を呼んで遊びに誘ったりなど、徐々に異年齢で関わる姿が見られるようになってきました。

 

 先日、朝の話し合いの際に「二階で遊びたい」という意見がいくつか出ました。何で遊びたいか聞くと、かごめかごめ、綱引き、しっぽとりなど色々な案が出てきました。その中で初めに『かごめかごめ』をすることに決まりました。まず始めにみんなで手をつないで丸くなります。その時も、年上の子が「○○ちゃん一緒に手つなごう」「おいで」などと優しく声をかけてくれていました。そして、真ん中にいる子の周りを歌を歌いながら回ります。初めはまわりで見ていた子も、『何してるんだろう?』『面白そう』と思ったのか次々に輪に入ってきました。何度か繰り返すうちに「コケコッコー」と言う順番が二歳児の子に回ってきました。すると隣にいた年中児の子が、小さな声で「コケコッコーだよ」と背中に手を添えて伝えてくれました。みんなに注目され緊張していた二歳児の子の表情が和らいでいくのを感じました。終わるともう一回、と何度も繰り返し遊びます。真ん中にいる子、歌を歌いながら回る子が一体になって楽しんでいるのが伝わる瞬間でした。

 グループとして遊ぶ中で、みんなで遊ぶことが楽しい、と思えるような時間をこれからもたくさんつくっていきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • みんなで遊ぶ機会を増やしたことで、年下の子に優しく声を掛けたり、手伝ったりする姿がより見られるようになってきました。

(加藤 史緒莉)

 
さくらグループ
自分の方が大きいかな

 グループで話し合いをする時のことです。いつも年長児や年中児が先に集まり座ります。あとから年少児や二歳児が座ります。そんな具合なので何も考えずに『早く来た人が前』になっていました。後ろの子は話す人がよく見えず落ち着きません。そのうちに「見えない」と不満が出るようになりました。何とか気がついてくれないかな。そんなことを思いながらも「年長さんや年中さんが前でいいのかな」と声をかけてみました。すると前に座っていた子たちが周りを見て後ろに下がり、年少児や二歳児に「前に行っていいよ。」と声をかけ前に行くように促し座る場所を交換していました。

 

みんなで手を繋いで円を作って座ったことがありました。その時に「いつもこうやったらいいんじゃない?」と数人が言いました。「そうだね、そうしよう。」多くの子が賛成して、その日から「丸くなるよ」と誰からともなく声をかけ、円になって集まることもできるようになりました。そして年長児や年中児が隣り合っていることに気が付くと年下の子に声をかけて自分の隣に誘って一緒に座るようにもなりました。周りの子を思いやるということは少し難しく、それを生活のいろいろな場面で考えることはなかなか出来ることではないと感じています。それでも自分で考えて場所や順番を譲ることができる、気がつけるようになってきていることに成長を感じました。

「待ってるから急がなくていいよ。」階段を降りる二歳児に声をかけている年長児がいました。一緒に過ごす時間が多くなったことで自分とは違うことや、出来ないことにもにも気が付けるようになってきているのだと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 公園に出かけるときには自分たちで並び方を考えて、年下の子だけが並ばないようにしたり、ゆっくり歩いたりできるようになってきています。

(宇都宮 美代子)






むつみ乳児保育園の2023年11月の様子

乳児
秋の発見

 園庭の木々もすっかり衣替えを終え、冬が来るのをじっと待っているようです。気温が低くなり朝晩だけでなく昼間も寒いと感じるようになってきましたが、子どもたちは室内でも園庭でも元気よく活動しています。

 園庭に出ると足早に奥の小山や丸太のある場所まで行き、小山に登ると「やっほー」と声を出します。夏以降からテラス前や砂場で遊んでいた子も、這い這いや歩いて自分から離れて遊ぶことが増えました。またずり這いの子も、どんどんシートから出て草の上に落ちた葉っぱをつかもうとしています。葉っぱや虫を見つけると大きな声で「あーっ」と指をさし教えてくれます。「○○だね」と言うと、もう一度見つけたものを見て名前を覚えて確かめているような様子もあります。

 

 私が落ち葉を両手ですくい上に投げると、すぐ真似をして両手を大きく開き落ち葉を集めて前に投げる子もいます。何度も何度も繰り返すとすくい上げる葉っぱの量も増えてきました。手で触れた時、カサカサと鳴る葉っぱの音に気いた子がクシャクシャにしたり、足で踏んでみたりと何度も繰り返していました。音の違いに気づいているようでした。春や夏には感じることのできない秋ならではの発見や体験を楽しんでいるようです。

 季節の温度や植物の感触を子どもたちと共有できることで、今まで見ることのなかった新しい驚いた表情や初めてを経験した表情に出会うことが私たちの喜びでもあります。一日一日の小さな変化に気づける毎日にしたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 指さしや単語で伝えようとしていることに、職員が「○○だね」「○○あったね」と代弁することで物の名前や気持ちの共有をすることができました。

  • 器具を使用して食べようとする子には、持ち方を伝えたり、見本を見せることで意欲的に器具を使って食事をすることに繋がりました。

(岡本 亜優真)

 
一歳児
ここにもあったよ

 園庭の木々が色付き、季節が一気に変わってきました。そんな中、天気のいい日は園外へ散歩に出かけました。 靴下と靴を履き、帽子を被ると「いってきまーす」と園舎に大きく手を振り、仁坂公園を目指して出発します。風で下に落ちていく葉っぱや、車道を走る大型トラックなど周りのものに興味津々でした。仁坂公園が見えてくると「あ、見えてきたよ」と嬉しそうに教えてくれます。その声音からも子どもたちがわくわくしていることが伝わってきました。

 公園では滑り台や回転遊具、固定遊具で遊び始めます。「じゅんばんこ」「おさないよ」と遊ぶ前に伝えた約束を子どもたちもお互いに伝え合いながら遊んでいました。遊具だけでなく公園の中を走っている子もいました。『少し休憩』と言うように立ち止まると目の前にイチョウの木があることに気が付きました。鮮やかな黄色の葉に目を奪われ、落ちてきた葉を拾っては大事そうに持って見せてくれます。

 

 ふと周りを見てみると、赤や茶色などたくさんの落ち葉があることに気が付きました。そこからは「これも、これも」と両手いっぱいになるまで落ち葉集めが始まりました。「みてみて」と発見を他の子にも伝えては「きれいだね」と喜び合っていました。木々の色の変化にも気が付き自然にたくさん触れながら園外でも身体を動かして遊んでいます。

 季節の変化に気が付けるのは、私たちよりも子どもたちの方が上手です。子どもたちと身の回りの変化も楽しみながらこれからも過ごしていこうと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 「できた」「みつけた」などその時の子どもたちの気持ちに寄り添いながら過ごしました。

  • 自分でできることが増えてきたので、自分でやろうとしている時は、無理に手を出さず、見守ることを大切にしました。

(高橋 麻衣)






むつみこども園の2023年10月の様子

らいおんグループ
みんなで遊ぶって楽しいね

 グループでの活動は、はじめのうちお互いに名前もわからない、誰が同じグループなのかというのもわからない子が多くいました。集まって話をする時間を設け、毎日顔を見合わせて話をしたり、職員が名前を呼んで子どもたちが返事をしたり、子ども達間のやりとりも大切にしながら過ごしてきました。今では少しずつ名前を呼び合ったり、一緒に楽しむなど、同じグループという意識も芽生えてきました。

 

 毎日「今日は何して遊ぶ?」「何がしたい?」という話し合いをしています。その中で、「みんなでこれがしたい」「私はこれがしたい」という意見が少しずつ出てくるようになりました。なるべく子どもたち一人一人の、やりたいことや興味があることを『楽しむことができる』ことを目指してきました。そのためにおやつ後には、「今日はどうだった?」と振り返りをしています。「〇〇さんと一緒に遊べてうれしかった」「年長さんは今日、キャンプのことしたんだって」とみんなの声を聞きながら共感したり新たな発見をしたり再確認しています。すると次の日には、「ねぇぼくたちもキャンプしよう」「私も〇〇さんみたいにやってみたい」など新たな興味が広がったり、遊びが発展したり異年齢の活動ならではの刺激を受けながら毎日活動しています。

 みんなが、『ひとりひとりを大切に』そんな関わりができるようにみんなで深め合っていきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • グループみんなが集まった時に、かくれんぼやハンカチおとし、だるまさんがころんだなど(子どもたちからもやりたいという声が多くあり)みんなで楽しむ機会を作りました。そのことを通して、みんなで遊ぶ楽しさを感じ、数名で「やろう」と楽しむことに繋がりました。また、仲間意識も育ってきています。

(松井 空子)

 
さめグループ
素敵な発見

 異年齢の関わりの中で『素敵だな』『嬉しいな』と思った関わりを紹介したいと思います。

 

 一つ目は、園庭で活動した日のことです。この日年長児は、別の活動があり園庭には出かけませんでした。その後の振り返りで『園庭で見つけた虫を園庭に逃がしてきた』との話を聞いた年長児が「持って帰ってきたら?」「育てるのは?」という意見を出したのです。『え?』(他の年齢の子たちにはその考えがなかったようです)と驚いた表情を浮かべながらも「エサ食べてる所見てみたい」「お家作ったら楽しそう」という新たな楽しみを見つけることができました。虫が好きな年長児から出てきたこの発言に、他の子たちも興味を持ったようです。

 二つ目は屋外遊戯室で遊んでいた時です。二歳児の女の子が吊り輪が揺れていて掴めずにいると、年中児が、すっと側に来て揺れている吊り輪を止めてくれました。おかげで二歳児の女の子は、吊り輪を掴むことができました。二人の間に会話はありませんでしたが、優しい気持ちとそれを受け取った嬉しい気持ちが通じ合うのがわかりました。

 三つ目は、グループで集まろうとしていた時です。年中児の女の子が顔写真のついたホワイトボードをじっと見つめていました。そして、小さな声で「さめグループの二歳さんは…」と言いながら、まだ集まっていない子を探してくれていたようでした。確認が終わると手を繋ぎ、一人ずつゲームコーナーへと連れてきてくれました。

 私たちから特別な声掛けをしなくても、日常の中で自然とこのような関わりができています。改めて子どもたち同士の繋がりのすごさを感じています。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 子どもたちのやりたいことを聞いて活動を決めています。子どもたちの興味のあるものを見つけ、じっくり取り組めるようにしていきたいと思います。

(山内 麻知子)

 
さくらグループ
とってあげるよ

 九月末からグループで主に生活しています。初めは生活の流れや活動の変化に戸惑う様子も見られたグループですが、みんなで毎日一つひとつ丁寧に確認したことで、生活の流れがわかってきました。また年中児・年長児が自分から年少児、二歳児を気にかけて一緒に手伝ってくれています。今回は、グループで園庭に遊びに行った日の出来事を紹介します。

 

 園庭の砂場の方に、樹液がついた大きな木が立っています。年少児が樹液を見つけると「これカブトムシの蜜だ。」と言って取り始めました。するとほかの子どもたちも「ほしい」と集まってきます。みんなで順番に取っていると、二歳児の子も取りに来ました。しかし樹液が固くなかなか取れません。すると「とってあげるよ」と年中児の子が声をかけてくれました。指先に力を込めて何度も引っ張ると遂に取れました。そして、二歳児の子は樹液の塊を受け取ると「ありがとう」と嬉しそうに言いました。二人は交互に樹液を摘まんで遊んでいると、今度はセミの抜け殻を見つけました。するとそこの隙間に草を刺して羽のようにして、夢中になって遊んでいました。この日を機に、二人はリズム体操やグループでの話し合いでとなりに座るようになり、いつも笑顔で話しながら活動に参加しています。

 手伝ってくれたり遊んでくれたりしたことで、年中児が優しく頼もしい存在になったようです。二歳児が憧れをもって一緒に過ごすなど、異年齢での関わりが見られて嬉しく感じました。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 生活の流れをイメージして、身の回りのことを進めることができるようになってきています。また年中児・年長児は年少児・二歳児を手伝おうとする姿が増えてきています。
  • 話し合いや振り返りでは、遊びたいことや楽しかったことをみんなの前で発表する子が増えてきています。
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(和賀 和香菜)






むつみ乳児保育園の2023年10月の様子

乳児
自分でやってみる

 天気のいい日に園庭へ散歩に出かけました。一歳児が散歩の準備をしている様子に気が付くと窓際に準備している靴下入れに向かいます。一歳児と一緒に行きたくなり『やってみよう』と思ったようです。そして靴下を取り出すと足に当てました。しかしつま先を入れること、靴下を引っ張ことがなかなか上手くいかず眉間にしわを寄せていました。挑戦してみたもののどうすればいいかが分からないようでした。そこで手を添えて一緒にやってみました。一緒に靴下を持ちゆっくり引っ張ります。最後まで入ると「った(できた)」と嬉しそうにつぶやきます。そして「次は何する?」と言うと、すぐ帽子を取りに向かったのには驚きました。帽子を被り園庭に出かけていく姿はたくましくなりました。散歩に行く準備の仕方も分かってきて、自分でやろうとする意欲に成長を感じたできごとでした。

 

 誕生日を迎える前の子は園庭に敷いたシートの上で外気浴をしたり職員が抱っこをして散歩したりしました。シートの上に仰向けやうつ伏せになると周りを見渡します。遊んでいる他の子たちの様子を見たり、風で揺れている木や草を見たりしています。様々な音、光などの刺激をたくさん受けています。這い這いができる子はシートの端まで移動してたくさんの発見をしています。落ち葉を見つけると手を伸ばし、指先で触わったり、握ったり、振ったりといろいろ試していました。毎日子どもたちがたくさん発見していることを、私たちも楽しんでいきたいです。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • シール貼り、お絵描きなどの指先遊びを集中して遊ぶことができました。
  • 歩行の安定してきた子は誘導ロープを握って園外へ散歩に行きました。歩きながら交通ルールを知ることができました。

(後藤 和笑)

 
一歳児
ちいさいあき、みつけた!

 朝夕と日中の温度差が大きくなり、肌寒い日が続くようになりました。その中で、子どもたちはこんな発見をして、私たちに教えてくれました。

 登園して保育室で過ごしている時、窓の外を見ていた子が「あれ?」と耳に手を当てながら山の方を見ていました。『どうしたんだろう』と思いながらもその様子を見ていると「せみさんのこえ、きこえないね」「おやすみしてるのかな」とのつぶやきが聞こえてきました。またある日は、園庭で「あったあった」の声がし、その視線の先には茶色の落ち葉がありました。見つけた落ち葉を握ってみるとクシャッと音がなることにも気が付きました。

 

 園庭の散策はまだ続きます。「だんごむしさがそう」と意気込んで園庭に出かけていきますが、これまですぐに見つけることができただんごむしはなかなか見つからず「いないね」「どこいったんだろうね」と話していました。すると、少し視線を上に向けるとたくさんのとんぼが飛んでいて「とんぼさんいたよ」「あっちにも、こっちにもいる」と追いかけていました。

 毎日のように見たり遊んだりしている園庭でも同じ日はなく、晴れの日や雨の日などその日の天候によっても表情を変えます。私たちにとって小さな変化に見えても、子どもたちにとっては全く違うものであり、新しい発見です。そんな子どもたちの発見を私たちも楽しみながら共有していきたいと思います。また、子どもたちだからこそ気が付けることやつぶやき一つひとつを大切にしていきます。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 季節の変化に触れながら戸外での遊びをすることができました。
  • 『じぶんでやりたい』『やってみたい』だけでなく、『うまくできなかった』の気持ちも受け止め、どうしたら上手くいくのか一緒に考えながら遊びや身の回りのことに挑戦しました。

(高橋 麻衣)






むつみこども園の2023年9月の様子

年長児
協力と思いやり

 毎日の給食後『おやつのときにみんなが綺麗な場所で食べられるように』と、ランチルームの掃除をします。最近は四月とは違う姿が見られるようになりました。

 時間が近づくと「みんな掃除に行こう」「まだ来てない人呼んでくる」と、子どもたち同士で声をかけてランチルームに向かいます。掃除中には、「あと椅子が〇個ほしいよ」「ここに椅子が足りない」とまわりの子に伝え、みんなでやろう、という意識が出てきました。数の計算、配置など自分たちで考えたり、協力したりして行えるようにもなってきました。「みんなでやると早く終わるね」「きれいになるね」と、嬉しい声も聞こえてくるようになりました。

 

 また、ある日の夕方のことです。「先生、〇〇さんが困ってるよ」と知らせてくれた子がいました。行ってみると部屋の隅で年長児が二人、何か話し合いをしているようでした。『どうしたのかな』と私が様子を見ていると、知らせてくれた子が二人のそばに行き、「〇〇さん、どうしたの」と話を聞きはじめました。話を聞いた後で「それは~したらいいんじゃない?」と、自分のアイデアを話していました。二人はその意見を取り入れて、三人での話し合いに発展しました。残念ながら私の出番はありませんでした。

 自然に周りの子の困難に気づき、一緒に解決方法を考える。そんな行動が増えてきたことに成長を感じた瞬間でした。セカンドステップを通し、仲間を思いやる行動や考えたことも生かされているなと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 活動の準備物を自分で確認するようにしてきたことで、足りないものを自分で把握し、準備しようとする子が増えてきました。

(佐々木 理乃)

 
年中児
やりたいこといっぱい

 暑い暑い夏と、こんなに長い間プール遊びを楽しんだことが今まであったでしょうか。そんな中、9月の探検隊はどこに行こうかと考えました。暑さのため8月は小さな発見隊を楽しんだ経緯もあり、みんなで9月の探検隊をとても楽しみにしていました。

 運動会の予行練習の帰りのねこバスの中で子どもたちは探検隊のことで盛り上がりを見せていました。「次はさ、ふるさと村だよね」「うん、それがいいよ」意見が一致した子どもたちは私に「せんせい、次の探検隊、ふるさと村に行きたい」と大きな声で言いました。「どうして行きたいの?」「だってさ、久しぶりじゃん。年中になったからスピードで着くかもよ」「そうそう。行ってみよう」どんどん気持ちが盛り上がって来た子どもたちに私は「そっか、じゃあ園長先生に相談してみるから少し待っててね」と伝えました。

 

 その日の昼食を食べ昼寝の準備をしていると子どもたちが私のところに来て嬉しそうに、「先生、園長先生ね、『ふるさと村に行って来ていいよ』って言ってたよ」「え?もう話してきたの?」「うん。さっき園長先生のところに行ってきた。ふるさと村で決まりだね」子ども達の期待はマックスでした。ところが、いろいろな事情により9月の探検隊は中止になってしまいました。が、子どもたちの行きたい気持ちと行動力に、私は驚くとともに成長を感じて嬉しくなりました。 自分の考えを話したり自分たちの好きなことを楽しめるようになった年中児と、これからの活動を一緒に考え活動することを楽しみたいと思っています。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • プール遊びを思い切り楽しみました。水に潜ること、みんなで一緒にバタ足をするなどできることも増えました。着替えや準備、片付けも楽しみながらできました。

(宇都宮 美代子)

 
年少児
手遊びからの育ち・広がり

 みんなが最近お気に入りの手遊びで、繰り返し楽しんでいる「イワシのひらき」と「カレーライス」の子どもたちの様子を紹介します。

 

 遊びについて話し合いをする前や活動の合間に手遊びをします。子どもたちは気に入ったうたがあると、「今日も〇〇したい」と自分たちから提案します。「イワシのひらき」にはイワシ、ニシン、サンマ、シャケ、クジラが出てきます。魚の頭文字に合わせて、指が一本、二本…と増えていきます。初めは指の三や四が難しく「どうやるんだっけ?」という表情で確かめながら懸命に指を動かそうとしていました。しかし指を一本ずつ分けて使うのが難しく、三と四が一緒に動くことが続いていました。リズム体操やはいはい運動、指先を使う遊びを繰り返すことで指を一本ずつ分けて使えるようになってきました。最近は、「ねぇ、こう?」と自信満々に指を出して見せてくれるようになりました。全身運動や手遊びが指先の発達に繋がっています。

 「カレーライス」ではニンジン、タマネギ、ジャガイモ、豚肉の具材を鍋で煮込み、カレールー、塩、コショウで味を調えたらできあがりです。そして最後にみんなで「いただきまーす」と言って食べます。最近は、個性的なカレーを作るのがブームのようです。たくさんコショウをかけて激辛カレーを作る子、「こーんなにおっきいのできた」と大盛りカレーを作る子、頬に手を当てて「甘くて美味しい」と絶賛する甘口カレーを作る子などなど、一つの手遊びから子どもたち一人ひとり違うイメージが広がり、個性的な発想と想像力の広がりに面白さを感じました。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 裏返しにならないような脱ぎ方を確認したり、畳んで洗濯袋に入れられるような言葉かけをしてきたことで、職員と一緒に進められるようになってきています。
  •  

(和賀 和香菜)

 
二歳児
シャボン玉できたよ

 じりじりと焼きつける夏の日差しが少しだけやわらぎ、過ごしやすくなってきました。水遊びをたくさん楽しみました。

 水遊びのプールはもちろん、泡で洗濯や洗い物をしたり、色水でジュース屋さんに見立てて遊んだりと子どもたちの発想や想像力は日に日に膨らんでいます。「これは〇〇だよ」「〇〇みたいだね」の子どもたちの言葉やつぶやき、行動に私たちも驚かされる毎日です。

 

 そんなある日、テーブルの上にシャボン液とトイレットペーパーの芯があることに気づくと「シャボン玉やりたい」と集まってきました。シャボン液をつけて勢いよく息を吹きかけた子どもたちですが、「できない」「シャボン玉どうやるの?」となかなか苦戦していました。すると、近くで見ていた年少児が「やさしくふーってやるんだよ」と教えてくれました。「こうかな?」と先ほどより優しく吹いたり、「ふー」と声に出しながら息を吹いたりしていました。何回か繰り返して挑戦しているうちにシャボン玉が飛びました。「シャボン玉とんだよ」「一人でできた」と大喜びでした。その喜びが一段落すると、まだシャボン玉ができていない子に「こうやってやるんだよ」と優しく吹くところをやって見せて教えていました。また、自分たちの新しい発見を教えあいながら「できたね」「よかったね」と子どもたち同士で一緒に喜びを分かち合っている姿も見られました。

 今回のような子どもたちの新しい発見や気づきを一緒に喜び合い、さらに教えあう事でその輪が広がり、『一緒喜べる経験ができるような遊びをしたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 衣服の汚れに気づき、自分のロッカーから衣服を出し着がえる、使用したロッカーをきちんとしまう事に気づき、一人でできるようになってきました。

(高橋 彩夏)






むつみ乳児保育園の2023年9月の様子

乳児
食欲の秋 全開!

 過ごしやすい気候になってきて、子どもたちの食欲も増してきました。午前中たくさん身体を動かして遊び室内に戻ってくると、給食室から給食担当が台車を押して出てくるのを待っています。給食担当が出てくると、ご飯を食べることが分かり自ら水道に向かい手洗いをしようとします。準備が出来ると椅子に座り手を挙げたり、「あー」と声を出したりして早く食べたいことをアピールしています。

 

 園の給食は一口よりも大きく硬めに調理した『がぶり食材』を提供しています。以前は大きい食材に戸惑っている子も多かったですが、大きな口を開けてがぶりと噛みきって食べられる子が増えてきています。立派な歯形をつけ、自分で食べている姿はたくましいです。まだ手掴みで食べる子も多いですが、フォークで刺して食べたり、スプーンに山盛りにすくったヨーグルトをさらに大きい口を開けて食べたりとフォークやスプーンを使おうとする子もいます。

 誕生日を迎える前の子どもたちも食べることが大好きで、前のめりになりながら意欲的に食べています。スプーンで食器の中の食材をつついたり、カップに口を付けて飲んだりと出来ることも増えてきていて、一歳を迎えみんなと一緒に食べるのを心待ちにしています。ミルクを飲んでいる子も哺乳瓶に手を添えて自分の方に引き寄せて飲む様子や、力強い目線からも飲みたい気持ちが伝わってきます。

 今後もたくさん身体を動かして、たくさん食べてどんどん成長する子どもたちを見守っていきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • ズボンの上げ下げや帽子の着脱など、一緒に行ったことで自分でやろうとすることに繋がりました。
  • 他の子に興味が出てきて、近づいたり触ったりして関わろうとするようになりました。

(小田島 千鶴)

 
一歳児
アーティスト誕生!

 乳児保育園で過ごす中で子どもたちは全身を使って、いろいろなことを感じながら遊んでいます。八月に引き続き、気温が高い日は水遊びをしました。跳ねてくる水に「つめたいね」「きもちいいね」と口にしながら遊びます。 ある日絵の具を準備しました。子どもたちが好きな歌にも登場する赤、青、黄色、緑、そして白い絵の具です。初めは遠巻きに見ていた子どもたちですが、少しずつ近づき、チョンと指先で触れてみました。少しひんやりとしていて、柔らかい感触には驚いたようでしたが、回数を重ねるごとに触れ方はダイナミックになっていきました。手の平いっぱいに絵の具を塗り広げ、テーブルに手形をつけてみたり、ぐるぐると手を動かしてお絵描きをしたり、自分の身体に触ってみるとそこにも絵の具が付くことにも気が付きました。

 

 遊びの中で、手の平の赤とテーブルの黄色が混ざると違う色が生まれることに気が付いた子がいました。「あれ?みて」と不思議そうに指さした場所はオレンジ色になっていて「こっちとちがうね、なんでだろう」と考えていました。そこから色を混ぜ合わせる遊びが始まりました。赤と黄色を混ぜるとオレンジに、赤と白を混ぜるとピンクに、全部混ぜてみると…?絵の具で遊んでいる時の子どもたちの目は『これからどうなるんだろう』と好奇心に満ちていました。その気持ちと同じようにテーブルにも絵の具が広がっていきました。子どもたちにとってはどんな遊びも不思議で興味深いものばかりです。私たちも子どもたちと同じように、発見した時のわくわくした気持ちを忘れずに一緒に経験を重ねていきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 『できた』だけでなく『上手くできない』の気持ちも受け止め、どうやったら上手にできるのかを一緒に考えながら遊びや着替えなどを行いました。

(高橋 麻衣)






むつみこども園の2023年8月の様子

年長児
デイキャンプの準備

 保呂羽山少年自然の家でのデイキャンプに向けて、いろいろな準備をしました。

 まずはパッキングです。着替えやカッパ、水筒等をリュックに入れます。これは何度か経験しているので、手順よくできる子が多かったです。不足があった時には「自分で準備してきたよ」「お母さんに言って一緒に準備した」と報告してくれる子もいました。

 次に、道具の確認です。隊長ごとに使う道具の数やそれがケースに入っているか『きゃんぷのしおり』を見ながら確認します。自分たちで確認することで、どこに何が何個あるかを把握することができます。数を数えるのが得意な子を中心に、役割分担をしながら行っている隊長が多かったです。「数えるの難しい」と言いながらも、楽しみながらやっている隊長が多くデイキャンプへの期待が感じられる活動のひとつでした。

 

 最後に、荷物を車に積み込みます。園庭の小屋から運んでくるのですが、軽い荷物は、みんな率先して運びます。重い荷物を持とうとする子が少なく、テーブルや炭等の重い荷物は置き去りのままでした。どうするのか見守っていると、一人の子が持とうとしました。一人では持てないことに気付くと「誰か手伝って」と、周りの子に声をかけ、六名の子どもたちが集まってきました。「重い」「疲れた」と何度も言いながら運び、時には全員が一気に手を離してしまうこともありました。やっとのことで車まで運び、積み込むことができた時「重かったね」「疲れたね」と話す子どもたちの表情は晴ればれとしていました。

 いろいろな経験を重ね、協力することの大切さを学んでいきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 着替えた後は畳んで洗濯袋に入れるということが習慣づいてきました。
  • 汗をかいたら自分から水分補給をする子が増えました。
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(築山 加奈)

 
年中児
ねえ、聞いて。先生

 今までに経験したことがないほど暑い今年の夏ですが、子どもたちは『魔法の水』を摂りながら毎日プール遊びや水遊びを元気に楽しんでいます。また、特別保育期間中更に日焼けをしたみんなが、元気な笑顔を見せてくれました。さらに「おはよう」の第一声が 嬉しく私の心に響きました。

 

 「せんせい。○○さんが『やめて』って言ったのにやめてくれない」「『ルールまもって』って言ってるのにまもらないよ」と、他の子のやっていることを知らせに来ることがとても多くなりました。そして訴えられそうになる子も慌てたように 一緒に走ってきます。訴えると言うと大げさになりますが、子どもたちは真剣です。私の前で二人、もしくは三人で論争が始まります。必死に言葉を考えながらなぜこうなったのかを相手に負けじと説明し、私が何を言うのかを待っています。話しが落ち着くとお互いに顔を見合わせ大きく息を吐きます。「どうしてほしかったのかな」と聞くと、自分の気持ちを相手に知らせて保育教諭はその仲立ちとなります。毎日がその連続ですが、叩いたり、物を投げたりして気持ちをあらわしていた子どもたちは徐々に自分で言葉を考えながら相手に知らせることができるようになってきました。自分がルールを守るだけではなく周りの子にもルールを知らせながら遊ぶこともできるようになって来ています。

 今、プール遊びはとても盛り上がっています。潜ったり泳いだり、ビー玉拾いを楽しんだり、みんなで遊び笑い合う姿は本当に楽しそうです。「きょうもいっしょにあそぼう」そんな声がたくさん聞こえてきます。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • プールでの活動を楽しくできました。着替えも自分の身体を守りながらできるようになってきています。

  • 水分補給の大切さを理解することで、自分からすすんで水分を摂っています。

(宇都宮 美代子)

 
年少児
「よーい…ピィ」

 暑い日が続く中、年少児はプールでわに歩きやバタ足、フラフープくぐりやビー玉探しなどを楽しみました。その中からバタ足遊びの様子を紹介します。

 「よーい…どん」の掛け声で子どもたちのバタ足が一斉に始まります。それは「さん、に、いち…ピピィ」が聞こえるまで続きます。子どもたちからは「速かったでしょ?」や「水いっぱいバシャバシャできた」などと、あちらこちらから得意気な声がたくさん上がります。毎日続けているうちに、速さも強さもパワーアップしてきました。

 

 そんなある日、いつものように私が「よーい…」の掛け声をしようとすると、「○○がやる。よーい…ピィ」と一人の子が口笛のように指を口にくわえてスタートが始まりました。そして、いつものように終わりの合図を出そうとすると「待って、○○やるの…。さん、に、いち…ピィ」と口笛で終了を知らせました。最初は、速くて強いバタ足をみんなに見てもらいたかった○○さんでしたが、今では口笛担当の役割に集中です。

 それから○○さんが、とてもいきいきと楽しそうに掛け声をする姿を見てほかの子たちも「よーい…ピィ」と真似し始めました。気付くとバタ足する子と掛け声をする子がほぼ同じ人数になっていました。子ども達がルールを決めてそれを守って楽しむ姿が見られるようになりました。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 昼食の準備の際に、足の置き方や身体の向きなど、一人ひとりと確認することで、自分で足置き台を持ってくることに気付く姿が見られるようになりました。
  • 水遊びの着替えや準備については、職員と繰り返し確認しながら進めてきたことで、自分で流れをイメージして準備するようになってきました。
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(和賀 和香菜)

 
二歳児
水遊びって楽しい

 登園時に、プールを見て気付いた子から「プール入れるの?」という声が聞こえてきます。待ちに待ったプールが設置された朝です。

 「そうだよ。プールに入れるよ」と言うと、「やったー」「早く入りたいね」と子どもたちの声も弾みます。準備を済ませて、プール前まで来ると子どもたちの表情は期待であふれんばかりでした。プールに入ると、「つめたい」「きもちいい」と歓声が上がりました。今では腹ばいになってワニ歩きですすんだり、プールの縁につかまってバタ足をしたりと、動きもどんどんダイナミックになっています。

 

 ある日、テーブルをスポンジで何度も洗ってくれている子がいました。その様子から、泡遊びをしたら楽しいかもしれないと、シャボン玉液を準備してみました。テーブルに少し液を垂らしておくと、スポンジを持って擦っていた子が「あれ?なんかあわあわしてる」と気付きました。そこからどんどんと泡遊びの輪が広がります。何度も擦って泡をたくさんつくったり、泡をすくってペットボトルに入れオリジナルジュースをつくったり、テーブルから滴る泡をバケツに集めたり、様々な遊びをする子どもたちがいました。子どもたちの遊びは、一人ひとり違ってとても面白いです。全身が泡だらけになりながら思いきり泡遊びを楽しみました。

 水遊びが終わり着替える時には、子どもたちから自然と「水遊び楽しかった」「また明日もやろうね」という会話が聞こえてきます。まだ気温が高い日が続くので、水遊びを存分に楽しめるように、今後も子どもたちの遊びの様子から次の遊びのヒントを見つけ、一緒に楽しんでいきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 水遊びの着替えの際、服を脱いだり、水着やタオルを洗濯袋に入れたり自分でしようとしています。一緒に名前を確認したり、難しい時に少し手を添えることで意欲に繋がりました。

(加藤 史緒莉)






むつみ乳児保育園の2023年8月の様子

乳児
自分での気持ち

 夏の暑さがまだまだ続き、秋の涼しい風を待ち望んでいる今日この頃です。が、そんな気配を見せない子どもたちは毎日元気に遊んでいます。

 一歳のお誕生日を過ぎた子どもたちは少しずつ『ことば』を話せるようになり、片言の言葉を使いながら水分補給時や給食、おやつの時に『ください』と自分の思いを伝えてくれます。おかわりをもらうと自分の思いが伝わった嬉しさや、おかわりをもらえた嬉しさに笑みがこぼれます。

 

 今までは私たちに目線や指さしをしながら『これがほしい』という欲求を伝えていましたが、身振り手振りに加えて自分で覚えた言葉も交えながら伝えてくれるようになったことを共に喜んでいます。また、食事だけだけでなく活動の中でプールバックや着替え、手洗いなどこちらが何も言わなくても自分で進んで準備をしようとする姿が増えてきました。

 私たちは『自分でやる』『やりたい』という子ども達の気持ちを尊重し、できなかった時は手を添えたり一緒にやったりすることで『自分でやった』『できた』うれしさを一緒に喜んでいます。その時の表情は、より一層輝いているように感じます。また、一緒にできたことを喜ぶことで達成感も大きくなりさらに挑戦することにつながっているようです。

 これからも子どもたちのやりたい、やってみようという気持ちを大切にし、こちらが何でもやってあげるのではなく、子どもたちの小さな『つぶやき』や『仕草』にいつでも気付く私達でありたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 経口補水液でこまめな水分補給を行ない体調管理に努めました。
  • 渚プールを上り下りする際や、リズム体操時に足の指を蹴って進むことを意識的に取り組みました。

(岡本 亜優真)

 
一歳児
水遊び、楽しい!

 先月から、子どもたちが大好きな水遊びが始まっています。自分の水着のバッグがわかり「プールやろうね」の言葉を聞くと、自分でバッグを取りに行きます。バッグを開けて、中から水着と帽子を取り出すと、まずは帽子からかぶろうとする子が多いです。外遊び用の帽子と違い、ゴムの部分が固く、なかなか広がりません。それでも指先で帽子の淵を掴み、ぐっと力を入れてかぶります。毎日やっていることで、少しずつ力の入れ方が分かるようになり、今ではスムーズにかぶれるようになった子もいます。水着も最初はバッグから出す所までだったのが、自分で足を通し、上に引っ張るという所までを『自分で』とやろうとする子が増えてきました。

 

 テラスに出ると、タライの周りに集まります。水遊び用玩具が入っているカゴの中からカップやペットボトル、計量カップを取り出して、真剣な表情で移し替えていきます。それが毎日のように行なわれています。しかし、毎日同じことをしているのではなく、日に日にこぼれる水の量が減っていたり、飲み口の広いものから狭いものに移し替えるにはどうしたらいいのかを考えていたり、子どもたちなりに考えて、やってみるということを日々繰り返しています。その中で、子どもたちが発見したことを、少しずつ周りの子にも教えようとする姿が見られるようになりました。また、誰かが「いかない」と言っているのを聞くと「やる?」と声をかけ、手伝ってくれることもあります。同じ場所にいなくても、楽しそうな様子を近くで見ていて、笑顔を見せている子もいます。一人の発見が、少しずつみんなの『楽しい』に広がっているのを感じました。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 気温が高い日が続いたので、汗をかいたら着替えをしたり、一時間おきに水分補給を行ない、熱中症予防に努めました。

(山内 麻知子)






むつみ乳児保育園の2023年7月の様子

乳児
水遊びからの発見

 プール開きを行い、待ちに待った水遊びが始まりました。

 テラスにプールの準備ができると、テラスを見つめて『なんだろう』と不思議そうに見つめたり、早く遊びたそうに笑顔で指さしたりしていました。渚プールの中で遊ぶ子と、タライで遊ぶ子に分かれて活動しています。渚プールに入るには斜面を上って行きます。力強く蹴って這い這いで上って行きますが、途中で滑り落ちてしまう子もいました。すると高這いになったり、上る位置を変えて上ったりと自分で工夫しながら上り、折り返しの地点まで来ると後ろ向きになって下りていきます。 最初渚プールの中に入ると水に手を入れて様子を伺っているようでしたが、次第に水面を叩いたり足踏みをしたりして大きな水しぶきを上げ始めました。顔や全身に水がかかっても平気で、どの子も笑顔にあふれていました。

 

 タライではカップで水をすくったり、スポンジ、金魚すくいなどをしています。カップで水をすくった時です。カップの底に開いている穴から水が流れ出てくる様子に興味を持ち、手を伸ばして水を受け止めたり下から覗き込むようにカップを見たりしている子がいました。繰り返していると、今度は水がタライの水面に当たって波紋が広がる様子に興味を持ちました。タライの淵につかまって顔を近づけて見たり、ゆっくり水面をかき混ぜたりと水の動きや変化に興味を持ち、じっくり集中して遊んでいます。周りで同じことをしてもその子一人ひとり違う発見があり、子どもたちも考えたり発見したりしながら遊んでいると感じました。そんな時間を大事にしながら、子どもたちの興味を更に広げていきたいと考えています。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • コップで水分補給をすることで、一人でコップを持ちほとんどこぼさずに飲めるようになりました。また手を挙げたりコップを保育士に渡したりとおかわりが欲しいと意思表示することに繋がりました。

(小田島 千鶴)

 
一歳児
かんぱーい!

 保育室や園庭で遊ぶ中、子どもたちは身の周りの物を様々なものに見立てています。

 ある日、おままごとをで遊んでいる時のことです。数名いる内の一人が「どうぞ」と私にコップを手渡してくれました。その中にはバナナの玩具が入っていて、「バナナジュースです」と紹介してくれます。お礼を言って受け取り、飲む真似をしてから「ごちそうさまでした」と手渡すと、「ありがとごじゃました」と笑いました。そこからジュース屋さんが始まり、私たち職員にだけでなく子どもたち同士でも「どうぞ」とご馳走し合っていました。最後には「のんでくれてありがとう」との返事が返ってくることもありました。

 

 その後、園庭でもジュース屋さんが開店しました。コップに水たまりの水を入れたり、絵の具の色がついた赤や青、黄色や緑の水をペットボトルに入れてみたりします。それぞれの色を見て「こーひーです」「りんごジュースどうぞ」と知っている飲み物に見立ててご馳走し合います。コップを受け取るとお互いに顔を見合ってから「かんぱーい」とコップを合わせ、ひときわ大きな声が響きあう所からも子どもたちの嬉しい気持ちが伝わってきました。 これまで一人での遊びだったものが、子どもたちと職員、そして子どもたち同士と少しずつ変化してきています。やり取りをする中で意見が合わずに衝突してしまうこともありますが、お互いの思いを聞き、代弁しながら、私たちも一緒に遊びを広げていきたいと思います。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • こまめに水分を取り、着替えもしながら熱中症や脱水症状の予防に努めました。

  • 『これやりたい』『あれもやってみたい』『自分でやる』など子どもたちからの意見や気持ちを受け止めながら過ごしました。

(高橋 麻衣)






むつみこども園の2023年7月の様子

年長児
雨の日の不思議

 雨が降る時期になり、『前と違う』『これって何だろう』と、子どもたちの気付きや考えが深まってきている場面に出会いました。

 屋外遊戯室で遊んでいるときのことです。滑り台を滑っていると、「いつもより遅い」「途中で止まっちゃった」と話し、木の滑り台の滑り具合が変わることを感じていました。滑り方を見ていると、太ももをつけないように少し足を浮かせたり、膝を曲げたりしながら滑り、どうするとより速く滑ることができるのか工夫しているようでした。

 

 また、遊んでいる中で強い雨が降るときもありました。雨の音が大きくなると、いつもと違う周りの様子にワクワクした表情を浮かべていました。手を伸ばすと雨に手が届きます。ある子が、近くにあった丸太に手を押し付けると、手形が綺麗につきました。周りで見ていた子どもたちも『面白そう』という様子で集まってきます。沢山の手形ができていくと、「ここ、さっきまで手形があったのに消えてる」と不思議そうに呟く子がいました。他の場所に比べて色が薄くなっている場所があることを見つけました。そして、「どこにいったんだろう」「雨だから空にいったんじゃない?」とどうして手形が消えたのか考えているようでした。

 自分で感じること、気付いたこと、思ったことを言葉にして伝える力もついてきていると感じます。これからもどんな不思議を発見していくのかとても楽しみです。一見すると日常の一コマですが、運動遊びも科学の発見も、仲間とのやりとりも言葉での伝え合いもあります。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • ロッカーを確認する時間を設けたことで、足りない着替えを確認したり、畳んでしまったりすることができるようになってきました。着替え、準備物等を自分で用意しようとする気持ちにもつながりました。

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(佐々木 理乃)

 
年中児
そうだ。かさ作ろう!

 『にほんのこころプロジェクト』の時間に茂木先生と一緒に『だから雨ふり』という歌を歌いました。かえるやアジサイ、黄色い長靴が雨を待ちわびる歌です。歌の中のストーリーが子どもたちは気に入って繰り返し口ずさんでいました。

 

 ある雨の日のことです。部屋で遊びながらピアノの周りに集まり数人の子が『だから雨ふり』を歌い始めました。傘を差す真似をしながら楽しく歌ううちに「そうだ。かさつくろう」とひとりが言いました。するとまわりの子も「いいね。つくろう」と相談が始まりました。「おりがみかなあ?」「それじゃあさ、小さいよ。すぐこわれるし」「がようしは?」と画用紙を手に持って見ますが「ふにゃふにゃだなあ」とつぶやきます。すると「先生に『かたい紙で切って』ってたのもう」と決まり私の所へ来ました。それから数人と相談しながら傘の形を決め硬い紙を一緒に探しました。「硬い紙は切れないから切るのは先生お願いね」と言って私が傘の形に切り終わるのを待つと、順番に受け取り自分の好きな材料を使って傘を作り始めました。好きな模様を描いたり、様々なシールを貼ったりしながら作ったそれぞれの傘はどれもみんな素敵でした。「わたしも」「ぼくも」と傘作りを楽しむ子は次々と増えていきました。

 そして「せんせい、また歌おう」と、自分で作った傘を持って振り付けをしながら楽しい音楽会が始まりました。

ひとつの歌からこんなにも楽しむことができる子どもたちの姿に成長を感じて嬉しくなりました。

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 自分の好きなことにじっくり取り組む時間が多くなりました。また他の子と関わり、教えたり教えられたりする姿も多く見られるようになりました。

  • 水遊びの準備や片付けを考えながら行っています。順序よくできるようになってきています。

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(宇都宮 美代子)

 
年少児
「やってみたい」は連鎖する

 六月から屋外遊戯室で遊ぶ機会が増え、今では年少児のお気に入りの場所です。その中にある雲梯での出来事です。

 六月下旬に、雲梯の上をはしごのように渡ることができた子がいました。その子の様子を思い出した子が「私も△△さんみたいに登りたいの」と言って雲梯の上に片足をかけ、そのまま降りてきました。今度は両足をかけて雲梯の上に座ってみました。「高い~!」と言って少し驚いた様子。もう一度登ると雲梯の上で四つん這いになりました。私が「登れたね、すごい!先生下から見ているよ、進んでみる?」と聞くと「行きたいけど怖いの~」と雲梯にしがみつきました。ところが、震えながらも降りてこようとはしません。私が「無理しなくてもいいんだよ」と話しかけると「でもやりたいの!」と答えました。恐怖心との葛藤が続きます。緊迫した現場に気付いた子たちが集まり、心配そうに見守ります。しばらくして私が「それじゃあ進んでみる?先生ずっと見ているから大丈夫だよ」と言葉をかけると、遂に前へ進み始めました。雲梯の中央まで来ると「私もう怖くないよ」と得意げで安心したような表情が見られました。

 

 あっという間に端に辿り着き、無事ゴールすることができました。降りてくると「私最後までできたよ!」と言って飛び跳ねながら喜びました。また周りで見ていた子どもたちも「○○さんすごい!」と拍手で迎えてくれました。その直後です。「わたしもやってみたい」、「わたしも」と言うと、子どもたちは次々に登り始めました。一人の「やってみたい」が「できた」に変わり、その姿を見て、また新たな「やってみたい」に繋がる瞬間でした。 

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 着替えの際に衣類の名前を一緒に確認してきたことで、自分で名前を見つけて脱ぎ着しようとすることが習慣づいてきています。これからも記名の確認を子ども達と一緒にお願いします。

(和賀 和香菜)

 
二歳児
素敵な姿

 梅雨が明けて、気候の変化を大きく感じる季節になりました。むつみこども園での生活が始まってから三ヶ月が経ち、一日の流れも分かってきた様子です。

 ままごとで遊んでいた時のことです。子どもたち同士でチェーンリングやままごとをおたまや箸で移していました。移し終わると「いっぱいですか?少しですか?」という声が聞こえてきます。少しはずかしそうに聞く子や嬉しそうな表情をしている子などその時の子どもの様子はいろいろです。また、相手の返事を待っている時の子どもたちの笑顔からは、『なんて返事がくるのかな?』とドキドキワクワクした気持で期待が高まっているのが伝わります。「いっぱい!」と答えると、「わかりました」と。また、受け取った料理をテーブルに持って行きます。食べ終わると「おかわりください」「お待ちくださいね」などと遊びの中で子どもたち同士でやりとりをすることが多くなりました。

 

 むつみこども園に来て四月当初は話しかけられても緊張していた子どもたちでした。それでも何度も優しく話しかけてくれる年長児に少しずつ安心感が生まれ、今では真似をして遊びに取り入れるくらいあこがれています。そんな子どもたちには、年長児はとても頼れるさらに尊敬できる存在で、「年長さんってかっこいいな」「素敵だなあ」と強く感じる瞬間でした。

 これからも憧れの存在、年長児との関わりの中からいろいろな気持ちを持つことを大切に見守り、やりとりを一緒に楽しんで いきたいと思います。 

 

〔今月の保育の評価・反省〕

  • 自分でやってみようとする気持ちを尊重しながら見守ったり時には、手伝ったりしています。やろうとする意欲が高まりすすんで挑戦することにつながっています。

(髙橋 彩夏)






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