

みんなのために・・・

「今日もらいおんグループで遊べる?」と子どもたちからグループ活動を楽しみにしている声が多くなりました。グループのみんなで赤坂総合運動公園まで歩いたり、自分たちが使うベッド準備を行ったりと異年齢を通して、上の学年の姿を見たり教えてもらったりして大きく影響を受けています。その中ですごく『素敵だな』と思った関わりを紹介したいと思います。
ある日、以上児室で活動が終わった後、らいおんグループでベッド運びをすることになりました。初めてベッド運びをする年少児や二歳児をはじめ、戸惑っていました。年長児や年中児が運んでいるのを見て「もてるかな」と不安な表情の子や「やってみる」とつぶやく子もいました。「二歳さんはじめてだねー」と話をすると「〇〇ちゃんおいで」「いっしょに運ぼう」と優しく誘う声が聞こえてきました。ベッドを運ぶときに二歳児や年少児の高さに合わせてベッドを持つ位置を低くしている年中児や年長児の優しい姿がありました。
その日だけでなく、何回かベッド運びをしていく中で、私たちから「ベッド運びありがとう」と感謝の気持ちを伝えると「どういたしまして」や「いっぱい運んだよ」と嬉しそうに教えてくれます。またその嬉しい気持ちを他のグループの子や保育者にも「ベッド運びしてきたよ」と嬉しそうに報告している姿も見られました。その姿から子どもたち自身、『みんなの為に何かをした』という嬉しい気持ちが大きく芽生えているように感じました。
〔今月の保育の評価・反省〕
赤坂総合運動公園に散歩に行ったとき、二歳児や年少児に「あとすこしだよ」などと声をかけたり、リードする年中児や年長児の姿が見られました。上の学年のそのような姿に異年齢を通して毎日影響を受けていました。
(高橋 彩夏)

みんなで遊ぶって楽しいね

初めはグループ内でも、それぞれの学年ごとに固まって遊ぶことが多かったように思います。グループとして活動する中で、年上の子が年下の子の手洗い、うがいの準備を手伝ってくれたり、同じグループの子がわかってきて名前を呼んで遊びに誘ったりなど、徐々に異年齢で関わる姿が見られるようになってきました。
先日、朝の話し合いの際に「二階で遊びたい」という意見がいくつか出ました。何で遊びたいか聞くと、かごめかごめ、綱引き、しっぽとりなど色々な案が出てきました。その中で初めに『かごめかごめ』をすることに決まりました。まず始めにみんなで手をつないで丸くなります。その時も、年上の子が「○○ちゃん一緒に手つなごう」「おいで」などと優しく声をかけてくれていました。そして、真ん中にいる子の周りを歌を歌いながら回ります。初めはまわりで見ていた子も、『何してるんだろう?』『面白そう』と思ったのか次々に輪に入ってきました。何度か繰り返すうちに「コケコッコー」と言う順番が二歳児の子に回ってきました。すると隣にいた年中児の子が、小さな声で「コケコッコーだよ」と背中に手を添えて伝えてくれました。みんなに注目され緊張していた二歳児の子の表情が和らいでいくのを感じました。終わるともう一回、と何度も繰り返し遊びます。真ん中にいる子、歌を歌いながら回る子が一体になって楽しんでいるのが伝わる瞬間でした。
グループとして遊ぶ中で、みんなで遊ぶことが楽しい、と思えるような時間をこれからもたくさんつくっていきたいと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
みんなで遊ぶ機会を増やしたことで、年下の子に優しく声を掛けたり、手伝ったりする姿がより見られるようになってきました。
(加藤 史緒莉)

自分の方が大きいかな

グループで話し合いをする時のことです。いつも年長児や年中児が先に集まり座ります。あとから年少児や二歳児が座ります。そんな具合なので何も考えずに『早く来た人が前』になっていました。後ろの子は話す人がよく見えず落ち着きません。そのうちに「見えない」と不満が出るようになりました。何とか気がついてくれないかな。そんなことを思いながらも「年長さんや年中さんが前でいいのかな」と声をかけてみました。すると前に座っていた子たちが周りを見て後ろに下がり、年少児や二歳児に「前に行っていいよ。」と声をかけ前に行くように促し座る場所を交換していました。
みんなで手を繋いで円を作って座ったことがありました。その時に「いつもこうやったらいいんじゃない?」と数人が言いました。「そうだね、そうしよう。」多くの子が賛成して、その日から「丸くなるよ」と誰からともなく声をかけ、円になって集まることもできるようになりました。そして年長児や年中児が隣り合っていることに気が付くと年下の子に声をかけて自分の隣に誘って一緒に座るようにもなりました。周りの子を思いやるということは少し難しく、それを生活のいろいろな場面で考えることはなかなか出来ることではないと感じています。それでも自分で考えて場所や順番を譲ることができる、気がつけるようになってきていることに成長を感じました。
「待ってるから急がなくていいよ。」階段を降りる二歳児に声をかけている年長児がいました。一緒に過ごす時間が多くなったことで自分とは違うことや、出来ないことにもにも気が付けるようになってきているのだと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
公園に出かけるときには自分たちで並び方を考えて、年下の子だけが並ばないようにしたり、ゆっくり歩いたりできるようになってきています。
(宇都宮 美代子)