むつみ乳児保育園  むつみ幼保連携型認定こども園
社会福祉法人 睦福祉会 むつみ乳児保育園&むつみ幼保連携型認定こども園
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むつみプラスone【2021年3月】

 暖かな日差しとともに新たな季節を迎え、園の周りや駐車場の雪の壁がいつの間にか低くなり見晴らしがよくなってきています。駐車場の片隅にチューリップや草花が芽吹いてきていました。園に入ってくる塀沿いの桜の木はこの大雪に枝が折れ、見るも無残な状況です。雪が消えてきてやっと片づけられるようになってきましたが、樹皮一枚でつながっているだけの枝先に新しい芽が出ていました。自然の過酷さとともにそれに負けずに新しい命を生むたくましい力を感じました。

 3月は、あっという間に終わってしまいました。

 初めての試みだった保育説明会での一年間の振り返りはいかがだったでしょうか?職員にしても初めてのことで一年間の保育を十数分にまとめることはなかなか至難なことだったようです。終えた後で言い足りなかったこともあったようでしたが、各クラスともおおよその一年間の様子を感じていただけたかと思います。

 卒園式もコロナ禍の中、出席いただく方を制限させていただき、時間も短くして挙行いたしました。卒園児は、いつもの年長さんではなく緊張しきっており、送る側の年中さんも立派に在園児の代表としての役割を果たしてくれました。ただ、感受性の強いお子さんが多かったのか、式後に卒園児が大泣きだったのが私どもの想定外の出来事でした。卒園式後の22日(月)からは、「わくわくウィーク」と言うことでどのクラスも1年間のまとめと4月からの新たなスタートに向けての活動の時といたしました。活動の内容はどうぞお子さんに聞いてみてください。

 

 卒園式の時に保護者の皆様に必ずお話することがあります。

 それは、『義務教育』とは、子どもたちに学校教育を受ける義務があるということではなく、保護者が子どもに教育を受けさせる義務があるということです。

 子どもたちには、良い教育を受ける権利があるということをお話しさせていただいています。このことは、憲法や教育基本法等で定められていることです。

 極論するならば、子どもたちは学校に無理して行かなくてもよく、親は、学校に我が子が行けるよう条件を整える義務を果たせばよいということです。

 子どもたちの教育権を守り、その環境を整えるのは第一義的には保護者である親であり、わが子が受ける教育を最善のものにする義務があると思います。そして、その環境の一つとして学校や私どもがあるということだろうと考えます。

 この子たちが成人する頃には、今ある職業の半数以上はなくなるだろうといわれています。私どもには想像もつかないような社会(以前のプラスワンに書いたVUCAな時代)がこの子たちを待っていますし、そんな社会を支えていくのもこの子たちです。そんな子ども達の現在にどんな環境、どんな教育が良いのでしょうか。

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 時々学校にお邪魔する機会があります。学校に行くと何となく懐かしいような安心するような気になります。勿論、私たちの時にはこんなにきれいで近代的な校舎ではありませんでした。それでもなぜかほっとするのは、半世紀以上前に自分が通っていた頃と変わっていないからということに最近、気づきました。教室には黒板があり、それに向かって机が並び、先生がその前に立ち、授業が進められています。何の疑問もなくごく当たり前の風景です。もしかしたら学校制度が始まって以来、150年以上前からの風景なのでしょう。それくらい学校教育の在り方は確立されたものであり、あえて変える必要のないものなのかもしれません。

 「みんなで同じことを、同じペースで、異質なものをできるだけ除いた空間(教室、クラス)で、教科ごとの既に見つけられている答えを、子どもたちに一斉に学ばせる(勉強させる、覚えさせる)。」そして「決められたことを、決められた通りに、黙って、座って、話を聞いて…」(先日、魁紙に載っていた生徒の口をふさいだ隣市の先生は、とてもまじめな先生であったろうと思います。)

 このようなシステムがぴったりで、どんどん伸びていく子どもたちも間違いなく多くいます。同じペースでなければいけないため、どこかのタイミングでつまづき落ちこぼれてしまう子もいます。逆にもうすでに分かっていて授業がつまらなくて吹きこぼれてしまう子もいます。同年齢の子どもたちだけという、ある種異常なコミュニティの同調圧力に負け、いじめにあう子どもたちもいます。

 PCが一人1台配置されると聞きました。今、小学校から高校までの全てのカリキュラムがインターネットで分かり易い学び方を選んで学べるそうです。AIが、子どもに合わせて、学びを個別最適化して最も効果的な方法を支援してくれるのもそんなに遠いことではないかもしれません。「決められたことを決められた通り」にやれることも無論必要なことですが、従来のシステムでは限界にきていると思います。「自分なりの問いを立て、自分なりのやり方で、自分なりの答えを見つける力」そしてその過程で仲間に助けられたり仲間を助けたりしてたどり着く力を育むことが、今、子どもたちにとって最も重要なことと思います。

 あえて変えようとしなくとも『主体的・対話的で深い学び』が新指導要領で、『問いを発する子どもたち』『秋田型探求学習』は、県教委がかなり前から発信しています。ただ、「話し合いは、3人で内1人は聞き役で〇分で○○について話し合ってください。そしてその結果を○○のように誰かが発表してください。」これが「主体的?対話的?」…そして前述したように子どもの口をふさごうとする隣市の先生もいます。しかし、横手には、3月号のむつみっこプラスワンの後半で書いたような先生もおられます。まさにすでに学びの個別化、協同化を実践している先生も横手にはおられるのです。心強い限りです。

 私どもの先達のモンテッソーリは、100年も前に大人が子どもを規律で管理することは、一見、規律正しい子どもたちを育てているように見えるが、実は、指示・命令がないと自分では何もできない「無力」な子どもにしているということを書いています。子どもたちに最良の教育環境を作りましょう。 

社会福祉法人 睦福祉会

むつみ乳児保育園
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-27
電話番号 / 0182-38-8020
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)

むつみ幼保連携型認定こども園
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開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)
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