発表会後の活動の前に、今日食べてきたものが話題に上がりました。発表会がきっかけで、『元気の源のひとつ、美味しいご飯について』の話でみんなが盛り上がります。何人かが食べてきたものを紹介していくうちに、次は〇〇さんに聞いてみたい、もっと詳しく知りたい、と子どもたち同士での質問が始まりました。『自分のことを話したい』から『周りの子はどうなのか』へ興味・関心が広がってきていると感じました。
次々に発表していると、二歳児の子が話したいと手をあげました。しかし、話そうと立ち上がったものの、緊張もあり上手く話せずにいました。そんな時、年中児の子が隣にサッと立ち、一緒に並んであげました。そしてその子の肩にそっと手を当てていました。『大丈夫だよ』と応援してくれた気持ちが伝わってきました。
グループ活動を通して、年下の子の気持ちを思いやり、どのように助けてあげればよいのか考えてきたことが、普段の生活の中に自然に浸透してきていることに大きな喜びを感じました。
最近では、周りの子に優しく接してもらったことや『楽しい』を一緒に経験したことで、お互いを思いやる姿が増えてきました。そのたくさんの経験から、相手のことを気遣うことができる気持ちが育っていると思います。異年齢グループで、みんなが楽しめることが沢山増えました。残りの一か月、このグループの仲間たちと思いっきり楽しんでいきたいと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
(佐々木 理乃)
発表会では、さめグループらしさがあふれた運動遊びを見ていただけたと思います。何より運動が大好きと自負する子どもたちですので、鉄棒や平均台などの運動遊びが始まると年長児や年中児の姿にあこがれた年少児、二歳児の子が『同じようにやってみたい』という強い気持ちをもって挑戦していました。それは、運動遊びだけではなく、普段の遊び、生活の中にも広がってきました。
以上児室で活動している時のことです。年中児の子たちが中心になって紙テープをつけて長い髪にしたり、折り紙でリボンやハートを折って服や髪につけたりしていました。そのうち自分を飾るだけでは満足できなかったようで、みんなに見てもらいたいと以上児室の丸太に上りアイドルになりきって歌い始めました。初めはその様子を、お客さんになって拍手をしながら見ていた年少児や二歳児の子たちが「かわいい」「やってみたい」「同じハートを作りたい」と言って、制作のコーナーに向かっていきました。
折り方を教えてもらったり、髪につけてもらったりすると、丸太に上り歌い始めます。隣には年中児の子たちもいて同じ丸太の上でなりきって楽しんでいました。発表会で大きなステージを経験した子ども達が、『やってみたい』の気持ちから『みんなに見てもらいたい』に変わってきています。
年長児へのあこがれは今後も子どもたちの『やってみたい』につながり、次は『自分が』へ高まっています。子どもたちの興味・関心の広がりを楽しみながら、さめグループの活動を楽しんでいきたいと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
(加藤 史緒莉)
ある日の朝、私が出勤した時のことです。二階に上がる階段から「じゃんじゃんじゃんじゃんじゃんけん列車」と歌う声が聞こえて来ました。階段をのぞいてみると、踊り場で年中児と2歳児三人が歌っているのが分かりました。私は、どうするのかなと様子をうかがっていました。そして、階段を上るときに列車で上るのなら注意しなければと思って足を一歩踏み出そうとしたところ、前の子の肩に両手をかけた年中児が気づいて、「ゆっくり行こう」「うん、そうだね」と声をかけ合ってそのまま階段を上って行きました。
この子たちは、一緒に歌いながら二階のリズム体操に向かうところでした。登園後の準備が終わるとそれぞれ2階にリズム体操に向かうのですが、最近は年下の子を誘い一緒に活動することが増えました。『じゃんけん列車』はリズム体操の前にみんなで一緒に楽しむことのひとつですが、リズム体操を一緒にできることを楽しんでいることが分かりました。
発表会の日のしりとりは、『今日が一番』と言うくらいに楽しんでいました。そして年長児や年中児からは「2歳さん可愛かったよね」と言う声も聞かれました。グループの絆も深まってきました。
今、子どもたちは発表会ごっこを楽しんでいます。自分がやったことだけではなく、他の学年やグループの発表を真似て、ステージをイメージしながら遊びが盛り上がっています。残り一か月、楽しく盛り上がるさくらグループを楽しみたいと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
(宇都宮 美代子)