雪の降り方にも何となく春が近づいてきていることを感じさせられるようになりました。子ども達は何もない真っ白なむつみ広場・むつみの森(園庭)で雪をこいで回ったり、何かを見つけたりして思い思いの遊びを楽しんでいます。年長は1月から酒井先生と一緒にスノウシューをはいてむつみの森を探検しています。
2月には、お休みのご協力や時間短縮のコロナ感染予防対策に急なお願いにもかかわらずご協力いただきありがとうございました。市内の数か所の保育園で休園になったり小中学校・高校でも休校や学年閉鎖学級閉鎖がありましたが、当園では現在のところそのようなこともなく通常通りの教育・保育ができております。これは保護者の皆様のご協力のおかげと感謝申し上げます。お休みのご協力依頼につきましては、保護者の皆様のご要望には可能な限り、お応えしますのでお申し出でください。
本日(2/27)は、横手市民会館大ホールで年少児・年中児・年長児によるむつみ発表会でした。当初2/11に予定していたのが、市民会館が使用禁止になったため半月延期して開催いたしました。ご参加いただいた皆様に名簿提出いただき、手指消毒、換気等可能な限りのコロナの感染予防対策にご協力いただきながら行いました。
従来の乳児保育園からの1歳児さん、こども園の2歳児さんの出演がなくちょっと寂しい発表会になってしまいました。(毎年お楽しみいただいていた職員発表も無かったので職員も残念?に思っています。)
出演したどの子も緊張はしていたのですが、楽しそうにステージ発表をしていました。子ども達が、自分たちのしたかった事、みていただきたかった事が、できたからだったろうと思います。
何をやろうかという話し合いを子ども達がして、演目を決めていったのですが、正直なところ発表会に本当に間に合うの?と、こちらが心配になるほどのクラスもありました。昨日は、決まっていたのに今日もまたそんなことをしている‥‥
会場の都合で発表会が延びたのも、もしかしたらラッキーだったクラスもあったように思います。ついさっきまで決まっていた話が、一気にリセットされて別の話になっていたり、無関心にしていた子がちゃんと仲間に加わってしっかり協調してやっていたりと段々まとまってくると子ども達も保育者も発表会での姿が予想できるようになります。練習も終盤になってくると子どもたち自身もどうやったらみんなにかっこよく見てもらえるかと思い始めます。そんな時に保育者側からのアドバイスが耳に入るようになってきます。同じ言葉でも子ども自身がそうなっていなければアドバイスではなく叱られたという思いしかなくなり、自分達が考えて楽しいはずのものがやらされている思いしかなくなり、つまらないものになります。
子ども達同士、子ども達と保育者の「主体的」「対話的」な活動の積み重ねが、今日の発表になったと思うととてもうれしく思いました。
ご参加いただいた皆様はどんなご感想でしたでしょうか?
発表会の幕間でもお話しさせていただいたセカンドステップについてお知らせさせていただきます。
年中児の演目が、自分たちのやっているセカンドステップに決まったという報告を担任から聞いたときに驚き、うれしく思いました。
この「セカンドステップ」は、1980年代に米国で作成された教育プログラムです。日本では、NPO法人日本子どものための委員会が20年前から教材を翻訳し、普及活動を行っています。当園で導入して19年になります。年少児から年長児まで実践しています。レッスンは、発表会でもご覧いただいたような写真カードやぬいぐるみ等を使いロールプレイをして行います。『学びのスキル』『共感』『情動の扱い』『問題の解決』の4つの内容を系統的に学びます。
『学びのスキル』学習活動に積極的に参加するための基礎となるスキル(よく 聞く・注意を集中する・言葉や動作を覚えて使う・自分に話す・丁寧にはっ きり言う)を身につけます。
『共感(相互の理解)』共感する力をつけ相手に思いやりを示すスキル(自分や相 手の気持ちを理解する・相手の立場に立つ・相手を思いやる)を身につけます。
『情動の扱い(怒りの扱い)』自分の情動(喜び・悲しみ・怒り・不安・恐怖等感情の動 き)を認識し、それをうまく使う力を身につけます。
『問題の解決(衝動コントロールと問題解決)』では、安全でフェアな方法で問 題を解決する能力を身につけ、良好な人間関係を築くスキルを身につけます。
実際、当園でこのプログラムを行ってきたことにより、子どもたち自身で「仲間はずれ」「いじわる」「キレる子」といった子どものコミュニケーションに関する問題を解決に導いています。今回の発表会についての話し合いも子ども達同士でできたのは、このプログラムを行っていることの効果とも考えられます。
スマホやPC、ゲームなど子どもたちの周りには便利で刺激的なものがいっぱい溢れています。これらの利便性にとても優れた機器の普及は、利便性が高いだけ、子どもからコミュニケーションのプロセスを取り去り、直接的な対人関係をうまく結ぶスキルを身につける機会を失わせているように思えます。
社会で生きていくということは、多くの人の中で生きていくということで、その中では、嬉しいこと楽しいことばかりではなく、思い通りにうまくできずに怒ること、悔しいこと、傷つくこと、寂しいこと等をたくさん体験することになります。これらの感情は自然的なもので、否定されるべきものではありません。しかし、これらの感情を衝動的に暴力に訴え、人の心や体を傷つけてしまうことは、いけません。傷つける前に自分の情動(感情)を自覚し、相手の気持ちを尊重して、言葉で建設的に問題を解決するこのスキルを身につけることは、今の子ども達に必要なものであると思います。
できれば、ご家庭でも同じように行っていただきたいと思いますので、ご理解ご協力ください。ご感想・ご意見をお知らせください。
社会福祉法人 睦福祉会
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-27
電話番号 / 0182-38-8020
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)
むつみ幼保連携型認定こども園
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-20
電話番号 / 0182-33-2777
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)