何度も何度も
親子で身体を動かして楽しめる運動会の内容にしたいと考えました。そこで、年長児が「どんなことしたら楽しいかな?」と競技の内容を考えました。やってみると「ちょっと二歳児さんには難しいからもっとこうしてみたら?」と何度も直しながら考えた競技です。普段から仲間のことを考えたり一緒に楽しもうとしてくれる姿をぜひ見せたいと考え、親子競技だけでなく異年齢でのペアでの内容を加えました。
本番まで、お父さんお母さんの代わりに年長児や年中児のみんなが年少児や二歳児をリードしてくれて一緒に楽しんでいました。新入園児の二歳児も参加した中、すぐ活動に入っても一緒に楽しめる雰囲気だったので、練習の時からとてもいい表情で楽しんでいました。仲間たちが優しく関わってくれたからこそできたと思います。
また、何をしていてもにこにこしてゆったりと競技を楽しむ子が多いにじグループなので、始めは勝ち負けというよりは競技を楽しんでいました。ところが、何度も競技で負けると「次は勝ちたい」とのつぶやきが聞こえ始めました。それからは綱引きの綱の握り方や立ち方を何度も変えてやってみる、走り方やバトンの渡し方を何度も練習するなど、「勝ちたい」というみんなの闘志が広がって気持が変わってきました。
年長児は「みんなでできるのはこれで最後だから楽しもうね」とグループのみんなを励ましてくれました。そんな素敵なチームワークと、その気持ちを汲んだ保護者の皆さんのひとりひとりの一生懸命な気持ちが一つになって優勝することができました。みんなが気持ちを一つにした経験が、これからの活動の大きな力になって活かされていくことを大切にしていきたいと感じました。
〔今月の保育の評価・反省〕
競技一つ一つの協力の方法の問いを出すことで、年長児が考えて教えてくれたり自分たちで考えたりして楽しめるようになりました。
(松井 空子)
みんなでやりたいこと
最近の以上児は、私たちが声をかけるより先に「ほしグループこっちだよ」と引っ張ってリードしてくれる姿があります。みんなの前で意見を言うのもやっとだった四月の頃に比べると、やりたいことや思っていることを話し合いや振り返りでたくさん伝え合えるようになってきています。トラブルもありますが、折り合いをつけながら話し合いも進みます。その中の一つを紹介したいと思います。
運動会が終わり、これからの活動について話し合っている時のことです。新年度に入ってからほしグループでは、綿や布などを使って動物を作り、動物園を作りたいという意見が年長児から出ていました。みんなも「私はネコにする」「ライオンもいいな」などたくさん意見が出て盛り上がっていました。が、夏ごろは下火になっていたところです。その時の話がまた話題に出てきました。
年長児の子が「動物は綿で作るんだよね」と話したその一言から、「その綿でわたあめも作りたい」という意見が出ました。またその一言から「わたあめはお祭りにあるよね」と話は続いていき「チョコバナナあるね」「ヨーヨーも」など屋台の話で今度は大盛り上がりです。すると、みんなから「お祭りつくろう」との全員一致の声が上がりました。みんなそれぞれ自分がやってみたい屋台や、作ったみたい屋台の名前を出し、ほしグループの話し合いはお祭りモードでさらに盛り上がりました。
以上児は二歳児にも「何したい?」と聞きに行き、二歳児がつぶやいた意見も共有して話し合いを進めます。子どもたちだけの話し合いが進み、「どうやって作ればいいかな」と具体的な話をしています。これからどのように作っていくのか今から楽しみです。
〔今月の保育の評価・反省〕
運動会では以上児が2歳児に寄り添い、『一緒に』やろうとする姿が多く見られました。
(高橋 彩夏)
「教えてあげるね」
一日の終わりに、グループで振り返りをしていた時のことです。二歳児の子が「お外に行って虫見つけたの」と教えてくれました。その話をきっかけに「何の虫?」「僕はこの前カマキリ見つけたよ」「カナヘビもいるよね」と虫好きな子どもたちの話が次々と出てきました。
そして「捕まえてお家が作りたい」と言う年中児の子の話から「ダンゴ虫のお家には土と葉っぱが必要で…」と年長児を中心に自分たちが知っていることを、二歳児から年中児に向かって話します。実際にその虫がその場にいた訳ではなかったのですが、その時の表情があまりにも嬉しそうで、話している子も聞いている子たちもわくわくしているのがわかりました。
その話の途中で「この前見た本にお家の作り方載ってたよ」と教えてくれた子もいました。自分がしたいと思っていることを他の子に話したり、その話を聞いて、自分が知っていることを教えてあげたりするという関係ができあがっているなと感じました。四月当初は『好きなことを一人で…』という遊びが多かったのですが、日々のグループ活動や運動会の行事を通して、『一人の楽しい』から『みんなで楽しい』に少しずつ気持ちが動いてきているのだなと思います。
これからも子どもたちの『楽しい』『やりたい』遊びがどんどん増えていくと思います。今話題にあがっている『虫のお家作り』がどんな風に進んでいくのか、私たちも一緒に楽しみなが進めていきたいと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
運動会という行事を通して、応援したり、応援されたりする中で、年下の子が年上の子に憧れを持ったり、年長児を中心に『勝ちたい』という同じ目標に向かって進むことができました。
(山内 麻知子)
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