3月20日、年長児22名の卒園式が行われました。その後の21日から31日は卒園児のスペシャルウィークでした。
24日は、「ホームカミングデー」で帰ってきた昨年の卒園児(現在小1の子ども達)との交流会でした。1年見ぬ間に心も体も大きくなり、先輩顔の1年生に子ども達は、圧倒されていましたが、すぐに打ち解けて一緒に遊びに夢中になっていました。子ども達同士で小学校について、授業について、遊びについてなど情報交換をした後、子ども達に質問しました。
卒園児達には、「1年生の話を聞いて、小学校に行くのが楽しみな人?」卒園児達は、全員「楽しみ!早く学校に行きたい!」でした。1年生達に「学校行きたくない人?」と聞いたら、ちらほら手が挙がりました。そんな子達に「学校行かないでどうするの?」と再度尋ねたら「こども園に来たい。」と言われてしまい、「困ったな、みんなが来てもみんなのクラスがないから、新しく作らないといけないね。みんなで新しいクラスの名前を考えて来てよ」と言ったのですが、1年前はこの子達も今年の卒園児達と同じだったはずと思うと考えさせられました。
違う小学校の子ども達だったので、担任の先生との相性だけではないような気がします。私共大人が、良かれと思って進めている現在の幼小連携も誰のための何のための連携なのか、よくよく考えなければならないのではと思いました。
翌25日には、午前に卒園、修了茶会が行われ、自分で点てたお茶を自分でいただき(自服)、全員に山隂先生からお点前の修了証が授与されました。
午後には、「日本のこころプロジェクト」の先生方や酒井先生、地域のお世話になった方々をお招きしてのお礼茶会でした。子ども達は、かなり緊張していたのですが、お茶を点てる子ども達は、山隂先生のご指導の下、見事な手さばきでお茶を点て、お運びの子ども達もおもてなしの心でお客様たちに差し上げることができました。
お客様達一人ひとりからお褒めの言葉をいただき、子ども達は面映ゆそうにしていました。特に、1年お付き合いいただきご指導くださった先生方からは「体の成長にも驚かされたが、4月には10分程度も落ち着いていることができなかった子ども達が、1時間も集中できるようになった。この成長には驚かされた。」という趣旨の感想をいただきました。私共も同じ思いで、最近にないくらい今年の卒園児たちの成長には驚かされています。
これは何よりも子ども達自身が、自らの意思で活動を決め、グループ活動でも自らの思いと同年齢、異年齢の仲間達との協働にぶつかりあい、せめぎあい、そして折り合いをつけられるようになり、日々の遊びと活動がそれぞれの楽しみになり、学びとなってきたからと思います。
この22名の卒園児達も4月からは横手市内8小学校、市外1小学校、計9小学校に入学します。来年のホームカミングデーで再会できるのが楽しみです。
4月からは、卒園児は1年生、在園児もそれぞれ進級します。異年齢のグループも新しいグループ名になり、新2歳児さんも仲間入りします。4月には新しい生活になり、子ども達同士の衝突やけんか、トラブルが比較的多く発生します。
大人の私共にとっては、トラブルと思えることでも仲良くなるきっかけになる場合もあったりしますので、むしろ子ども達にとっては、成長のチャンスであり、大事な1歩です。トラブルという体験は、その時の感情が伴って経験になります。トラブルを解決するにも経験の積み重ねが必要です。いずれ自分でトラブルを解決できるようになるためにも周りの大人が一方的に解決するのは、無用です。
子どもから訴えられたり、泣かれたりしたときにどうすればよいか私共も一緒に考えたいと思います。
〇感情そのものを評価しない
喜怒哀楽の中で「怒」と「哀」はなかなか評価されず「怒っちゃダメ!」「泣いちゃダメ」と感情を抑制されやすいです。いつもそのように抑制され過ぎるとひと前で「いい子」を演じるようになります。「怒っちゃったんだね」「泣きたくなっちゃたんだね」等、子どもの気持ちに寄り添うようにしてみてください。
〇子どもは解決を望んでいる訳ではない
けんかやトラブルで大人に訴えてくる子ども達は多くの場合、解決を望んでいる訳ではなく、自分に共感してほしい、味方になってほしいということがほとんどです。話を聞いたりして子どもの気持ちが落ち着くのを待ちましょう。
〇子どもの話がすべてではない
子ども達の話は、「叩かれた」「蹴られた」「ひっかかれた」等、結果だけの場合が多いです。その前後の話はなかなかしてくれません。つい子どもと同じように感情的になりがちですが、まず一呼吸おいて園での事なら園に様子を聞いてみてください。
〇大人の心配を子どもに背負わせない
子どもから聞いて心配のあまり「○○さんと遊んじゃダメ」「○○に遊びに行っちゃダメ」と大人が決めてしまうと子どもは大人の思いにこたえなければという重荷を背負うことになり、活動や思いを自主規制してしまうようになります。どうしても心配な場合は、私共にご相談ください。心配事は大人同士で行いましょう。
園で叩かれた、蹴られた、ひっかかれた等お子さんが言ったらまずは、お子さんの気持ちに共感してあげてください。「ママもそんなことされたらいやだと思うよ」とか「ママだったらこんなことするかも」とか深刻にならず大人を主語にしてつぶやいてみてください。あくまでも選択するのは子ども本人ですからその後の行動を見守ってあげてください。但し、決してやり返せ的なことは言わないでください。
取られた、仲間はずれにされたもありがちなトラブルです。これらは子どもの成長過程でよくみられるトラブルです。特に仲間はずれは、4歳頃から見られます。仲間意識が出てきて仲良しの度合いが違ったりと心の成長が見られてきたことです。
仲間はずれはよくないことなのでそのような話があったらお知らせください。その状況によって大人が介入する時期を判断しながら、子ども達同士の良い人間関係を築くことをサポートしたいと考えています。
どのような場合でも子どものトラブルに関しては子どもと同じように感情的にならず一呼吸おいて子どもに共感しその後に対応策を考えてください。初期段階から介入して一方的に大人が解決するのだけは避けたいと思います。
お子さんが、上記のような話をした時に「いじめられてるの?それはいじめ」とお子さんには話さないでください。聞くことにより「いじめられている子」「いじめている子」という関係性ができ、余計に悪くなってしまいます。心配な時には私共にご相談ください。ご一緒に悩みながら最善の方法を考えていきたいと思います。
社会福祉法人 睦福祉会
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開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)
むつみ幼保連携型認定こども園
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開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)