むつみ乳児保育園  むつみ幼保連携型認定こども園
社会福祉法人 睦福祉会 むつみ乳児保育園&むつみ幼保連携型認定こども園
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むつみプラスワン【2023年6月】

 部屋の外から子ども達がどこかに出かける相談をしている声が聞こえてきます。

 まもなく玄関がにぎやかになってきました。「靴は立って履いてくださいね」職員の声が聞こえてきます。当園では、靴を履いたり脱いだりする時には、立ってするということをどの子も目指しています。それができないと災害の時に危険なものが散らばっていたり野外でどろどろの状態の中で座ってしか履けなくなってしまいます。

そんな状態に遭遇したら、立って履くことができなかっただけで余計なケガをしたり、衣服を汚してしまいます。私共は、子ども達に強制することはありませんが、このことについては、いつも声がけ指導をしています。子ども達が立って履くのを待つのは、大人にとってなかなかできません。時間に追われ忙しい中で時間をかけて待つのは、大変なことだと思いますが、どの子も必ずできるようになるのでじっくり子どもを信じて待ってほしいと思います。

 また、着替え等自分でできることは、年齢に応じて自分でできるよう指導しています。あわせて着替え等持ち物の整理も年長児になったら自分でできるようにしたいと考えています。そのため、年長児は、他の人の物が間違えて入っていたり、自分の物を持ち帰っていなかったりすることがあると思います。そのような間違いをなくすよう可能な限り私共も確認いたしますが、その際は、申し訳ありませんが、園にご連絡ください。保護者の皆様にも着替え等を準備するときに子ども達が自分で分かるように一緒に準備していただくことをお願いいたします。衣服の名前を記入する場合は、記入する場所をできるだけ同じようなところに同じような書き方で記入していただきたいと思います。そのことが、言葉やひらがなに興味を持つ一番最初のきっかけとなり、自分の名前、家族の名前等に発展して文字そのものと言葉の意味とが結びつき、学びのきっかけとなります。子どもと一緒に作業をすることでお子さんの興味や関心がどのようなものかとか子どもにとっては、楽しい時間になると思いますのでご協力お願いします。 

 

 先日、横手市倫理法人会のセミナーでとても感動的な講演を聞くことができました。

 その講師の方は、16歳高校1年の時にバイク事故で全身火だるまになり、奇跡的に一命を取りとめられました。重度熱傷全身41%、手術(皮膚移植手術、皮弁手術、耳の再建手術等)を計33回も行ったのですが、外見と身体機能を損なってしまいました。

23歳で入院を終え、その後も苦難の中、色々な人との出会いから新たな人生を歩み、今では、「世界一幸福です。」と言い切っておられました。実際の講演の内容や感動は、私程度ではとても書ききれません。※講師の方は、古市佳央(ふるいち・よしお)さんとおっしゃられます。インターネットで調べてみてください。

 私は講演を聞いていて、彼の今の容姿を見ても本当にすさまじいやけどでその治療も私にはとても耐えることのできなかったものであっただろうことが想像できました。そして、そのような彼を支えていたのは、講演の中で家族や入院中、退院後に出会った人達であるということをおっしゃっていたのですが、本当のところはどうだったろうと思いました。それで失礼かとは思ったのですが、講演会後の懇談会で個人的にそのことをもうちょっと詳しく聞かせていただきました。正直、救急車で運ばれ目覚めた時には、包帯でぐるぐる巻き状態で自分を見るのが嫌だったそうです。そんな中で一番に思ったのが、毎日見舞いに来てくれていたお母様と小さいときから「よしおはいい子だ、なんでもできる。そのままで良いよ」ヤンチャをやっても何をしてもいつも本人にもそう言ってくれていたおばあさまだったそうです。(講演でもおっしゃっていました。)そのことがあったから一時は死にたいと思ったけれど死ななかったし、その後の他者の冷たい目にも何とか耐えられたとおっしゃっていました。そして、事故後に出会った人達からも同じように「そのままの自分」でいいんだということに気づかされたそうです。講演を聞き、その後も話をして、私よりはかなり若い彼ですが、とても敵わないと思いました。

 話の中で、私共の園の目標が『生きるための基礎を育てる』であり、そのためには、「自分のことが好きになれる子。自分を信じることのできる子」を育てることであることを話させていただいたら、まさにその通りで今、自分自身が生きていて講演活動をできているのは、お母様やおばあさまからそのままで良いんだよと何時も認めてもらえていたからで、素晴らしい方針ですね。ぜひそのまま続けてくださいと励ましていただきました。

 周りの大人(特に家族)から勉強ができてもできなくても、優しくても優しくなくてもヤンチャでも頑張れなくても「あなたのことは大好きだよ、あなたは良い子だよ」といつも言ってあげること。そのことが、その子の自己肯定感を高め、生きる力となり、どのようなことがあっても「世界一幸福です‼」と言えるようになるということを証明していただいた講演でした。

 

 16歳、高校一年生の時に彼が、そのように思えたということは、とても良い子ども時代を送ったのだろうと思います。

 就学前の今しかない『子ども時代』に『大人の時間』、『学校の時間』に束縛されない『こども時間』をどのように過ごすかがこれからの子ども達の人生に大きな影響を及ぼすと考えます。 子ども達が、生き抜かなければならないVUCAな時代を着実に生き抜くための力を今、育てなければならないと思います。それを考える時にいわゆる『早期教育』をすることではないと考えます。早期教育で得た知識は、さほど時間をかけなくとも追いつかれ、逆に追い抜かれてしまうのは既に証明されています。

 園庭や裏山で走り回り、自由に遊んでいるだけに見えるむつみっこ達。

一見『無為な時間』を過ごしているかに見える子ども達も決してそうではなく、これからの時代を生き抜くために必要な時間を過ごしていると考えています。

社会福祉法人 睦福祉会

むつみ乳児保育園
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-27
電話番号 / 0182-38-8020
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)

むつみ幼保連携型認定こども園
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-20
電話番号 / 0182-33-2777
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)
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