10月23日(水)天気予報は、秋田県全域で午前も午後も雨。
その日は、年長児キャンプ一日目でした。
誰もが雨の中での活動を覚悟し、万全の(?)雨対策を考えていたのですが、降ったりやんだりで活動が困難というほどではなかったのです。おかげでほぼ予定通り、全員でなめこ狩り、キャンプ道具の搬入をし、各役割に分かれ、コテージの準備、食事場所・集合場所ののバンガローの清掃や準備、火付けはかまどでの火熾し、炭火熾し、料理隊は夕食の準備と順調に行うことができました。
そしてお待ちかねの『お楽しみタイム』では、酒井先生の巧みな話芸に子ども達は大興奮で大盛り上がりでした。楽しみ会が終わりロッジから各コテージに向かうときに大雨になりましたが、9時には皆、眠りにつきました。
二日目(24日)、三日目(25日)は、うって変わって好天に恵まれ活動出来ました。
二日目は、朝食時に昼用のおにぎりを握り、阿仁前田駅前で飲み物を買い、駅員さんから切符を買って内陸線に乗ることができ、森吉山のゴンドラにも乗ることができました。夜は、キャンプ場オーナーの間杉さんとお楽しみタイムで盛り上がったのですが、一部ホームシックになった子もいて最終の入眠が9時を過ぎてしまいました。
三日目は、お聞きになった方もいらっしゃると思いますが、恒例となったFMかまくらでの朝の一声でラジオ出演をし、温泉で体を洗い、昼食を道の駅のレストランで済ませて帰ってきました。
3日間ともほぼ予定していた活動ができました。しかもほぼ全て予定時間前行動ができていました。朝の火つけ、食事準備、コテージの片づけがみんなで予定よりも早く出来たのは、早寝(23日は午後9時前に24日は遅い子でも9時30分には入眠しました。)早起き(24日・25日とも午前5時前には起床していました。)ができていたからだと思います。
決して強制的に起こしたわけでも寝かしつけたわけでもありません。子ども達自身が、やりたい、楽しかったという思いで満足できたからだと思います。
日中活動していたことは、その場で身についているわけではありません。その都度、データとして脳にインプットされます。それが眠ることにより、知識として確立されます。一日目の夜の寝相と二日目の夜のそれとは大きく異なりました。一日目と二日目では、子ども達の活動量と新たな体験の質の違いがあったからだと思います。1日の活動が終わり、翌日の予定を知ることにより、朝も目覚めることができました。目を覚ましてすぐに行動できる子もいればなかなか行動できない子もいたりと目覚め方は一人一人違いましたが、前述のように朝からみんなで活動出来ました。
無論、皆がいつもルールを守って一致団結してやっていたわけではありません。時々、トラブルを起こしたり、ストライキを起こす子もいたりしたのですが、ほぼ予定通りできたのは、互いに補い合うことができたからだと思います。
キャンプ前に倒木、落木の恐れがあり、今までの炊事場とバンガローが使えないとキャンプ場から伝えられ、想定外のことだったので私共も大慌てで検討したのですが、天気もあり現場で対処しようと覚悟を決めたところ、前日に子ども達が大変だろうということでキャンプ場が対策してくださり、いつものように使えることになりました。このことや阿仁前田駅前のスーパーの方々、駅員さんそして温泉やいろんな所で出会った地元の皆さんに温かく見守っていただきながらキャンプができました。このことは、子ども達も自分達を無条件で優しく見てくれている見知らぬおじさんおばさん達がいるということを感じてきたと思います。
保護者の皆様をはじめとしていろんな方のご協力で私共の活動ができていることにあらためて感謝いたします。
今年の年長児のキャンプもいろいろなドラマがあり、子ども達一人ひとりの成長が確認できた3日間でした。同時に子ども達(年長児だけではなく全ての子ども達)よりも私共と保護者の皆様の課題が見つけられたキャンプでもありました。
まず、子ども達が自ら仲間に発信し、話し合い、仲間とともに解決しようとする力をつけさせてあげれなかった。これは、園内だけではなくご家庭でも年齢に応じた子ども達との関わりの中から育つものと思います。私達大人は、子ども達より経験があるため、子どもの意見を最後まで聞かずに結論を言ってしまいがちです。子ども対大人ではなく子ども同士の対話による子ども達による問題解決、子どもの考え、訴え、疑問を大人が訊いても大人ではなく問題解決は、子ども達自身がする。時間はかかりますが、今、身につけることができたら学校で学ぶ学習内容以上のものがあると考えます。経済産業省が、昨年から生成AI時代に必要な人材育成のガイドラインを策定しており、その中で求められているのが、『言語化の能力』『対話力』です。(AIが最適解を出すための指示する力、問いを立てる力も求められています。)これは今の学校教育ではなかなか身につけさせてもらえない力です。これは、園だけでもご家庭だけでもできることではありません。不確実な未来を生き抜かなければいけない子ども達のために保護者の皆様と共に心がけていきたいと思います。
次に、周りの大人が手をかけ過ぎている子や逆に全然手をかけられていない子も多くなってきている事実があります。このことについては、私共の職員間でも差がありますし、保護者の皆様の中にも差があります。子ども一人ひとり状況が違いますからみな同じでないのは当然ですが、年齢に応じた関わり方とその子に応じた関わり方を職員間では共有し、保護者の皆様とも連携してその子にとって最善の環境を整えていきたいと考えています。特に、保護者の皆様には、毎月の園だより「むつみっこ」と毎日の連絡帳、メールの確認は忘れずに行ってくださるようお願いします。私共からも気づいたこと等その都度今まで以上の頻度でお知らせいたします。保護者の皆様からもお願いいたします。
社会福祉法人 睦福祉会
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-27
電話番号 / 0182-38-8020
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)
むつみ幼保連携型認定こども園
住所 / 〒013-0064 秋田県横手市赤坂字仁坂105-20
電話番号 / 0182-33-2777
開所時間 / 7時~19時(延長保育時間を含む)