やってみよう
過ごしやすい気候になりました。暑い夏を乗り越えた子どもたちは、更に元気いっぱい活動しています。私達が準備を始めると、『何が始まるんだろう』とわくわくした表情でその様子を見ています。
低鉄棒にマットをかけて山を作りました。準備が出来ると、待ってましたと上り始めます。折り返しの部分に両手をかけて、腕の力でグイっと身体を引き上げます。が、半分ほどでずり落ちてしまいました。「あー」と悔しそうに座り込んでしまいます。その隣りでは一歳児が、斜面につま先を立ててすいすい上って行きます。
しばらくその様子をじっと見ていましたが、意を決したようにまたすっと立ち上がりました。そしてマットの折り返しの部分に両手をかけると、両腕の力で身体を引き寄せながら、マットの斜面に食い込むかのようにつま先を立てます。何度か滑り落ちましたが、そのたびにぐっと踏ん張っていました。 斜面の半分ほどまで行くと、片足を高く上げ折り返し地点をまたぐように乗り越えました。鉄棒の山に跨ると「ふーっ」と一息がでます。下りる時は慎重に体の向きを変えながら、ゆっくり足を下ろして着地です。「すごいね。出来たね」と、息をのんで応援していた私が興奮してしまいました。上るだけでなく、下りる時も全身の力で身体を支えながら安全に下りることができました。タッチをしたときの表情が、自信に満ち溢れ緊張からほぐれた安心感と入り混じってとても素敵な笑顔でした。
今後も楽しく身体を動かせるよう私たちも工夫していきたいと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
食事の際には、大きながぶり食材も意欲的に噛んで食べられるようになりました。また「噛み噛みだよ」と伝えながら食べたことで噛んで食べることに繋がりました。
(小田島 千鶴)
秋みーつけた
朝夕と日中の気温差が少しずつ大きくなってきました。そんな中でも子どもたちは、秋の訪れを遊びの中で感じています。
ある日、園庭で遊んでいると「せんせいみて」「こっちおいで」と手を引いてくれた子がいました。たどり着いた先は園庭の中央に近い場所です。「あそこ」と小声で指さした先にはオレンジ色が鮮やかなほおずきがありました。近くにいた子もその子の姿を見て近づいて来ます。隣に並んでしゃがみこみ「みつけた」「ここにもある」と葉の緑色の中にあるたくさんのオレンジ色に興味深々でした。
また、ある子は散策中に足を止めて「ん?」と小さく声に出し、足元を見回します。何もいないと分かると三歩程歩き、また立ち止まります。今度は右耳に手を当て足元を見つめていました。私も同じようにしてみると、小さくコロコロコロと聞こえてくることに気が付きました。「何か聞こえたね」と声をかけると大きく頷き、また足元を見つめます。すると小さなこおろぎが草の隙間から出てきました。「何かいたよ」と目で追っていくと草の影からもう二匹姿を現しました。「いた、こっちも」と少しずつ声量が上がっていく様子からも発見できた喜びが伝わってきました。
子どもたちは、私たちでは見逃してしまうような小さな出来事もすぐに見つけてしまいます。そしてその発見には毎回驚かされ、感心しています。そんな子どもたちの発見を私たちも一緒楽しみながら重ねていこうと思います。
〔今月の保育の評価・反省〕
気温の高い日と低い日がありました。衣服を調節したり、水分補給をしたりと子どもたちの様子を見ながら過ごしました。
遊びの中での発見を一緒に喜び、共有しながら遊びました。
(高橋 麻衣)